暑い時には、中国四川(しせん)省の料理を参考にしましょう。四川料理は唐辛子を多用し、辛いことで有名。唐辛子の辛味成分であるカプサイシンは、血行を良くして発汗を促し、食欲を増進させる働きがあります。
旬の茄子、ピーマンと日本の味噌も使って、四川料理の麻婆茄子を日本人の舌に合うよう工夫してみました。
麻婆茄子の作り方
麻婆豆腐の調味料である豆板醤(トウバンジャン)は、200年以上も前に四川省で作られたと伝わっています。ソラマメと唐辛子を主原料にした発酵調味料。スーパーなどで手軽に入手できます。本場物はとても辛いので、今回は日本の味噌も加えてマイルドにしてみました。
【材料】(2人前)
・茄子:150g
・ピーマン:(ヘタと種を取った正味)100g
・豚ひき肉:150g
・みじん切りにしたニンニク:1片分
・サラダ油:小サジ1
・酒:大さじ1
・みりん:大さじ2
・味噌:大さじ1
・豆板醤:大さじ1
・砂糖:小さじ1
・(お好みで)ゴマ油:小さじ1
【作り方】
1./茄子はタテ半分に切り、斜め薄切りにする。水に浸けてアク抜きしておく。ピーマンはヘタと種を取り、細切りにする。
茄子とピーマンを切りそろえる
2./フライパンでサラダ油を熱し、ニンニクを炒める。ニンニクの香りが出たら、豚肉を炒める。
3./豚肉全体の表面の色が変わったら、水をきった茄子とピーマンを入れて炒める。
豚肉、茄子、ピーマンを炒める
4./豚肉、茄子、ピーマンにしっかり火が通ったら、酒、みりん、味噌、豆板醤、砂糖を入れて混ぜながら炒める。
調味料を入れて炒める
5./豚肉には十分に火を通す。茄子とピーマンは、お好みでシャキシャキ感を残すもよし、くたくたになるまで炒めるもよし。最後にお好みでゴマ油をかけ入れて混ぜる。
暑い季節の食欲増進料理
「おやき」の具材にも使えます。その際は、くたくたに炒めたほうが合います。油や水分がある場合は、キッチンペーパーで吸い取ってから、皮で包んでください。
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福田恭子/発酵食品ソムリエ。薬膳コーディネーター。フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国で取材。