今回の酸っぱさのテーマは、南イタリアの定番料理「Melanzane al funghetto(メランツァーネ アル フンゲット)」と呼ばれるなすが主役の料理。バルサミコ酢をあわせた箸がとまらないひとしなです。
Melanzaneは「なす」、「funghetto」は「きのこ」という意味で、なすを素揚げし、茶色に色づいたなすの姿がきのこのように見えることから、このネーミングになったと言われています。
今回は、イタリア料理に無くてはならない酸っぱさ「バルサミコ酢」をあわせます。シンプルかつ箸がとまらない、なすのフンゲット、さっそく作り方をご紹介していきましょう。
なすのフンゲットバルサミコ酢風味の作り方
【材料】(3~4人分)
・米なす(約300g):1個
・塩:2g+適量
・油:適量
・EXVオリーヴオイル:大さじ3
・にんにく:1かけ
・青唐辛子:1本
・パセリ:2本
・プチトマト:150g
・バルミサコ酢:大さじ1
・胡椒:適量
・バジル:数枚
【作り方】
1./米なすを洗い、へたを落とし、2cmの角切りにする。
2./1の米なすに塩2gをまぶし、15分ほどおく。
米なすの全面に塩をむらなくまぶす
3./青唐辛子を洗い、種を取り、みじん切りにする。
4./パセリを洗い、粗みじん切りにする。
5./プチトマトを洗い、へたを取り、へたの部分に浅く包丁目を入れる。
トマトの旨みを引出すための包丁目
6./フライパンにEXVオリーヴオイル、つぶしたにんにくを入れ、弱火にし、にんにくが淡いきつね色になったら取り出し、火を止める。EXVオリーヴオイルが熱いうちに5のプチトマトを静かに入れ、手早くオイルになじませ、プチトマトとEXVオリーヴオイルごとボウルにうつす。
7./6のボウルに、3の青唐辛子、4のパセリ、塩を少々入れ、混ぜる。
オイルが熱いうちにすべてを混ぜる
8./2のなすから出てきた水気を拭い、美味しそうな茶色になるまで油で素揚げをし、油を切ったのち、7のボウルに入れ、混ぜる。
塩で脱水させた米なすの水分を拭う
油は深さ2cmほどあれば揚げられる
9./8を器に盛り付け、バジルを散らし、仕上げにバルサミコ酢を全体にまわしがけたら、出来上がり。
バランスよく彩りよく盛り付ける
バルミサコ酢とバジルの香りの共演
前菜や、メインディッシュの付け合せとしても作られるなすのフンゲットに、コクのある酸っぱさのバルミコ酢を合わせ、満足感のあるひとしなになっています。
にんにくやトマトの旨みをまとったなすに、バルサミコ酢の酸っぱさが合わさり、ぐんと引き締まった味わいのなすのフンゲット、ぜひお試しください。
(文・写真◎奥田ここ)
国内外各地の市場を「師」とあおぎ、様々なスタイルでの和食及びイタリア家庭料理の料理教室を主宰。各種媒体・広告へのレシピ提供や食材産地の取材および食に関する企画・執筆、オーダーメイド仕様の出張料理など、国内外問わず活動中。素材の味を大切に、無駄なく使い切る献立作りを心掛けている。
kokookuda(https://www.instagram.com/kokookuda/)
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