酸っぱさを手なづけるその34も、前回と同様バルサミコ酢の酸っぱさを手なづけます。
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今回は、味つけがバルサミコ酢でほぼ完結する牛肉を使ったシンプルなメインメニューです。牛肉の旨みに、コクのある甘酸っぱいバルサミコ酢を香ばしくまとわせて焼きあげます。
季節を問わず通年楽しめるお肉メニューですが、盛りつけに、華やかさもそなわっているひとしなで、年末年始のホームパーティにも楽しんでいただけるメインディッシュ。さっそく作り方のご紹介です。
牛肉とルッコラのバルサミコ酢風味の作り方
【材料】(3~4人分)
・牛肉の薄切り:300g
・ルッコラ:約40g
・EXVオリーヴオイル:約大さじ3
・バルサミコ酢:約大さじ3
・塩:適量
・胡椒:適量
・パルミジャーノレッジャーノ:お好み
【作り方】
1./ルッコラを洗い、ザルに上げる。
2./フライパンにEXVオリーヴオイル約大さじ1を入れ温めたのち、牛肉の総量の1/3ほどを焼き、ほぼ火が通ってきたら、バルサミコ酢約大さじ1をまわしがけ、香りよく焼きつけ、皿に移し、塩と胡椒を少々をふる。
牛肉両面にバルサミコ酢をからめる
3./2の牛肉の上に、1のルッコラの1/3ほどを散らす。
ルッコラは好みで食べやすい長さに
4./2のフライパンを流水で洗い乾かすか、キッチンペーパーで拭ったのち、EXVオリーヴオイル約大さじ1を入れ温め、2と同じ手順で牛肉を焼き、バルサミコ酢をまとわせ、塩と胡椒をしたのち、3の皿のルッコラの上に焼いた牛肉を重ね、3と同じように、ルッコラをさらに重ねる。
この作業をもう一度繰り返す(牛肉→ルッコラ→牛肉→ルッコラ→牛肉→ルッコラの順)。
牛肉が温かいうちにルッコラを散らす
5./仕上げに、ピーラーでスライスしたパルミジャーノレッジャーノを全体に散らし、EXVオリーヴオイル(分量外)をまわしがけたら出来上がり。
ボナペティ!牛肉とルッコラご一緒に
今回の味つけという点では、塩や胡椒は使うものの、ほぼ「バルミサコ酢」のみというシンプル極まったひとさらです。20年ほど前、イタリアホームステイ時代に食べて以来、ずっと作り続けている大好きな牛肉メニュー。イタリア語の料理名は「STRACCETTI ALLA RUCOLA」、「STRACCETTI」とは「ぼろ布やぼろ服」という意味を表す「STRACCETTO」の複数形で、焼いた牛肉がぼろ布のように見えるから、という説がネーミングの由来とか。料理名からは想像がつかない味わい深い牛肉料理、ぜひ作ってみてくださいね。
(文・写真◎奥田ここ)
国内外各地の市場を「師」とあおぎ、様々なスタイルでの和食及びイタリア家庭料理の料理教室を主宰。各種媒体・広告へのレシピ提供や食材産地の取材および食に関する企画・執筆、オーダーメイド仕様の出張料理など、国内外問わず活動中。素材の味を大切に無駄なく使い切る献立作りを心掛けている。
kokookuda(https://www.instagram.com/kokookuda/)
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