今回の酸っぱさの相伴相手は「茄子」。「よく成る(為す)」から「なす」と言われるという語源もあるほど、よく実がなるとか。焼いても、揚げても、非加熱でも美味しい茄子ですが、中でも油とは好相性。茄子を色よく素揚げし、酸っぱさが主役の南蛮漬けにします。
茄子の南蛮漬けながら、出汁いらずで、ささっと作れる和食のひとしな。さっそく作り方をご紹介していきます。
茄子の南蛮漬けの作り方
【材料】(4~6人分)
・茄子:4~5本
・きのこ類(今回は舞茸):約120g
・青ねぎ:適量
・かつおぶし:お好み
(漬け汁)
・醤油:大さじ4
・みりん:大さじ4
・米酢:大さじ2
・にんにく:1/2片
・赤唐辛子(乾燥):2本
・揚げ油:適量
【作り方】
1./茄子を洗い、縦に4等分にし、皮目に包丁目を入れる。
2./お好みのきのこの表面を拭き、ひとくち大より大きめに切る。
3./青ねぎを刻む。
4./鍋に、にんにくと赤唐辛子以外の調味料を入れ、ひと煮立ちさせ、粗熱が取れたら、スライスしたにんにくと種を除いた赤唐辛子を入れる。辛いものが好きな場合は、種を除いた赤唐辛子を輪切りにして入れてもよい。
5./鍋に油を入れ、温め、1の茄子の余分な水分をふいてから、最初は皮目を下に、身側を上にして素揚げする。続いてきのこも素揚げする。
身側が淡いきつね色になったら裏返す
6./5の茄子ときのこを4の漬け汁に漬ける。
茄子は皮目を上にして漬けること
7./20分ほどして、味見をして、茄子に味が入っていたら出来上がり。茄子ときのこを器に盛り付け、仕上げに3の青ねぎと、お好みでかつおぶしを散らして出来上がり。
1人分の盛り付、大皿の一緒盛りでも
茄子は味の美味しさもさることながら、茄子紺も美しい。茄子の色素であるナスニンは、鉄に反応し深く鮮やかな紺色に仕上がります。お手元に鉄鍋があったらぜひトライしてみてください。
(文・写真◎奥田ここ)
国内外各地の市場を「師」とあおぎ、様々なスタイルでの和食及びイタリア家庭料理の料理教室を主宰。各種媒体・広告へのレシピ提供や食材産地の取材および食に関する企画・執筆、オーダーメイド仕様の出張料理など、国内外問わず活動中。素材の味を大切にし無駄なく使い切る献立作りを心掛けている。
kokookuda(https://www.instagram.com/kokookuda/)