木の芽をすりつぶして甘酢に浸けたところ、おいしい調味酢になりました。山椒の香りと舌をぴりりと刺激する風味が爽やかです。
消毒した密閉瓶に入れ冷蔵庫で保存すると2カ月ほどもちます。今から準備すれば梅雨のじめじめした季節に爽快感をもたらしてくれることでしょう。
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木の芽酢の作り方
木の芽をすりつぶすところまでは、関連記事と同じです。柔らかい新芽なら、そのまま使えますが、固い場合は、葉っぱだけを取って熱湯でさっと湯がいてください。
すぐにいただくよりも、2日から1週間ほど置いたほうが木の芽と酢がなじんでおいしくなります。
【材料】
・山椒の葉:20g程度
・酢:180ml
・砂糖:120g
・塩:少々
【作り方】
1./山椒の葉は柔らかければそのまま使う。固い場合、茎から葉だけを取ってさっと湯がく。
2./すり鉢で、しっかりすりつぶす。
3./酢と砂糖と塩を入れて、する。砂糖が溶けて舌ざわりがよくなるまで。
材料をすり混ぜる
4./密閉できる容器に入れて冷蔵庫で保存する。
容器は消毒して使う
●木の芽ソースの野菜サラダの作り方
【材料】
・豆腐:20g程度
・大根、ニンジン、水菜:合わせて100g程度
・木の芽酢:大さじ1
・オリーブオイル:大さじ1
・こしょう:適量
【作り方】
1./豆腐をさいの目に切り、水切りしておく。
2./大根とニンジンはそれぞれ8センチほどの長さの千切りに、水菜も8センチほどの長さに切る。
3./2の大根、ニンジンと水菜に、木の芽酢とオリーブオイルをかけ、よく混ぜる。
4./しんなりしたら豆腐をのせ、こしょう適量を振る。
山椒風味が食欲をそそる
●木の芽酢チキンソテーの作り方
【材料】
・鶏もも肉:1枚(150g程度)
・オリーブオイル:小さじ1
・ニンニク(なくてもよい):1カケ
・木の芽酢:大さじ2(大さじ1ずつ使う)
・こしょう:適量
【作り方】
1./鶏もも肉の余分な脂肪は切り捨てる。ニンニクは薄切りにする。
2./フライパンにオリーブオイルを入れて中火でニンニクを炒める。ニンニクの香りが出てきたら、鶏もも肉を、皮を下にして焼く。
3./皮に焦げ目がついてパリッとしたら、ひっくり返して身の部分を焼く。少し火を弱めて肉の中まで火を通す。
4./火が通ったら、木の芽酢大さじ1を入れて鶏肉の全体にからめる。
5./皿に盛り、木の芽酢大さじ1をかける。サラダを添え、食べやすくカットして召し上がれ。
山椒風味のチキンがおいしい
その他、マリネや南蛮漬け、炒め物などにも美味しく使えます。
福田恭子/発酵食品ソムリエ。フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国で取材。