えっ、これが「たぬき!?」
京都のたぬきうどんは、他の地域のそれとは似ても似つかぬもの。
簡単にいえば、きつねうどんのあんかけですが、油揚げはかなり甘めの味付けで、あんかけのおだしは麺にからめて全部いただきます。うどんをそばに換えると、たぬきそば。
名前の由来は「田抜き」つまり水抜きした後の田んぼのように、水分がないから、とか。
比叡おろしに震える、冬の京都の定番料理。食べた後には「めっちゃ、あったまる!」と、声が上がります。
おだしの味付けは、かつおぶし粉末だけ
油揚げにも、おだしにも、かつおぶしをたっぷり使います。以前にご紹介した、手製のかつおぶし粉末だしを活用して、丸ごと食べるのがおいしさの秘訣。
しっかり味付けた油揚げと、薬味のしょうがとネギの風味が効いているので、おだしにはかつおぶし粉末以外は何もなくて大丈夫です。減塩中の方にもおススメです。
油揚げ、おだし、うどんと次々に調理していけば、あっと言う間にできあがりますよ。
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【材料】(2人分)
・うどん: 2玉
・油揚げ: 1枚
・油揚げの調味料
(水:100cc、かつおぶし粉末:2g、醤油:30cc、砂糖:30g、みりん:少々)
・だし汁の調味料
(水:600cc、昆布:3g、かつおぶし粉末:10g、片栗粉:10g、水20cc)
・ネギ少々
・ショウガ少々
【作り方】
1./油抜きした油揚げを調味料で煮て、甘辛く味付ける。煮あがったら、縦6つに切る。
しっかり煮含める
2./1で油揚げを煮ている間に、だし汁を作る。だし汁の水に昆布を入れ、弱火にかける。沸騰したら、昆布を取出す。かつおぶし粉末を投入し、2分ほど煮て生臭さを取る。
かつおぶし粉末をそのまま使う
3./片栗粉を水で溶かし、2のだし汁に加えて加熱し、あんを作る。
4./たっぷりの湯をわかし、沸騰したら、うどん玉をゆでる。玉がほぐれて火が通ったら、ザルにあけて
水をきる。
5./器に4のうどんを盛り、1の油揚げをのせ、3のだしあんをかける。刻みネギとおろしショウガを置く。
福田恭子/フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国で取材。