ここは埼玉県春日部市の、ごく普通の首都圏にある町。
この場所で、本物の中央アジアの「ノン」に出会うことが出来る。
慣れた手つきで「ノン」の成形をするウズベク人のシェルゾット・サトゥバルディエフさん。
彼の実家は代々ノン職人で、日本人の奥様と結婚し来日後も本物の中央アジアのノンを日本で広めるべく活動中だ。
一次発酵させた生地を均等なサイズに分け、丸く平べったい形にし、模様を付ける。
模様付けは「チェキチ」という専用の道具で行う。木の柄についている金属製の細かい針が模様になっているが、模様にはいくつものバリエーションがある。
チェキチで模様漬け
ウズベキスタンのブハラにて
下の写真は成形が終わったノン。黒い粒は、ブラッククミンだ。
これをタンディルと呼ばれている釜で、炭火で焼く。竃(かま)の内側に生地を貼り付けて焼く。
手ごね、無添加、炭火竃焼き。焼き上がりは、色も、香りも、味も、形も、何もかもが、中央アジアの本物だ。
サトゥバルディエバさん夫妻
作っているのは、シェルゾット・サトゥバルディエフさんとカオリ・サトゥバルディエバさん夫妻。
このノンは日本で暮らす中央アジア出身者などに販売しており、焼き上がりと同時にいつもすぐに売り切れるという。
食べ方はいたってシンプルで、そのままちぎって食べても良いし、ジャムやサワークリームをつけて食べても良い。
取材/文:市川亜矢子
問い合わせ先:
Novvoyxona SHER
https://m.facebook.com/novvoyxona/
※ノンは完全オーダー製です