
白菜を主役に、香味野菜のにんにく・生姜・長ねぎの香りを重ねて、軽やかな麻辣の辛味をまとわせます。スープを使わず、水だけで仕上げていくことで、澄んだ味わいの中に白菜の旨みと香味野菜の風味が引き立ちます。後味は驚くほどすっきりとしていて、ごはんとの相性も抜群。
ひと口ごとに感じるやさしい辛さと、透明感のある味わいが心地よく、和食の献立にも自然に寄り添う一品です。
すっきり仕立ての麻辣白菜の作り方
【材料】
・白菜:300g
・木綿豆腐:150g
(香味野菜)
・にんにく:1かけ
・生姜:15g
・長ねぎ:1本
・豆板醤:小さじ2
・日本酒:大さじ1
・醤油:大さじ1
・甜麺醤:小さじ1
・砂糖:小さじ1
・水:3/4カップ
・片栗粉:大さじ1
・ごま油:適量
・花椒:適量
【作り方】
1./白菜を2cm幅に切り、軸の部分と葉の部分とに分ける。
軸に続いて葉の順番で鍋に入れるため
2./木綿豆腐を2cmのさいの目切りにする。
小さすぎず大きすぎずの2cmサイズ
3./にんにくと生姜をみじん切りに、長ねぎを粗みじん切りにする。
それぞれの香味野菜は準主役の材料
4./鍋にごま油・にんにく・生姜を入れる。長ねぎは大さじ1ほどを取分け、残りを鍋に入れ、弱火にかける。
香味野菜の旨みと香りを引き出す
5./香りが漂ってきたら、豆板醤、日本酒、醤油、甜麺醤、砂糖を入れ、香味野菜となじませる。
6./続いて白菜の軸の部分を入れ、遅れて葉の部分を入れ、炒める。
先に白菜の軸の部分の火入れする
7./白菜に香味野菜と調味料がなじみ、しんなりしてきたら、水を入れ、沸かす。
8./花椒をすり鉢でつぶす。
9./数分煮たのち木綿豆腐を入れ、木綿豆腐が温まったら、水で溶いた片栗粉を入れ、やさしく混ぜながらとろみをつける。仕上げに大さじ1ほど残しておいた長ねぎとつぶした花椒を散らして約1分したら出来上がり。
水に溶けだしたにんにく、しょうが、長ねぎの旨みと調味料の風味がほどよく調和した、とろりとしたあんが白菜と豆腐をやさしく包みます。アツアツを口に運ぶと、香りと旨みが一度に広がり、やさしく寄り添う花椒のアクセントが後味を引き締めます。
箸が自然に進み、ごはんにのせて小丼風にしても食卓が楽しくなる一品です。
(文・写真◎奥田ここ)
国内外各地の市場を「師」とあおぎ、様々なスタイルでの和食及びイタリア家庭料理の料理教室を主宰。各種媒体・広告へのレシピ提供や食材産地の取材および食に関する企画・執筆、オーダーメイド仕様の出張料理など、国内外問わず活動中。素材の味を大切に無駄なく使い切る献立作りを心掛けている。
kokookuda (https://kokookuda.com/)