冬場に旨味が凝縮
あたたかい鍋がおいしい季節になってきました。鍋物には欠かせない冬野菜の代表格といえば白菜です。冬場になると白菜は自身が体内のデンプンを糖に変えて凍らないようにするので、自然と甘みが増してきます。その上、霜にあたると繊維が柔らかくなるので、凝縮した旨味を舌で感じやすくなると言われています。
白菜の高血圧予防効果
白菜は淡色野菜なので栄養価が低いように思われますが、ビタミンやミネラルがバランスよく含まれています。特に体内の余分なナトリウムを排出してくれるカリウムを多く含むので、高血圧の予防にも効果があると言われています。
白菜の栄養成分
おいしい白菜の選び方と保存法
丸ごと買うなら、持ったときにズシリと重いもので、葉先までかたく巻きがしっかりしているもの、上部を押すと弾力があるもの、底面の切り口は白く新鮮なものを選びます。1/2や1/4などにカットされているものは、断面の芯の高さが1/3以下で、葉がすき間なくギッシリと詰まっているもの、断面が平らなもの(切ってから時間が経つと断面が盛り上がってくるため)を選ぶようにします。
日持ちさせるには、丸ごとを買って外側から葉をはがして使い、濡れた新聞紙で包んで、冷蔵庫の野菜室に立てて保存すると1ヵ月近くは持ちます。カットされているものはそれほど持たないので、ラップに包んで保存し早めに食べるようにします。
部位により異なる味
白菜は内葉、外葉、芯などによって味や食感、栄養も異なるので、それぞれの部位によって料理法を変えるのがベスト。たとえば少々硬くて緑の濃い外葉は、炒め物や煮込み料理に、やわらかい内葉は甘みを生かし鍋料理や生でサラダにするととてもおいしく食べられます。ただし、ビタミンは水溶性のものが多いので、鍋物ならスープごといただくようにしましょう。
[参考 『日本食品標準成分表2010』]