
もちもちとした食感が魅力の「bulgur(ブルグル)」は、トルコや中東地域で古くから親しまれてきた穀物のひとつです。小麦を蒸して乾燥させ、粗く砕いたブルグルは、独特の香りと歯ごたえがあり、パスタのようにサラダやスープ、野菜や肉の詰め物の具材として幅広く親しまれ、和食の家庭料理としても合う味わいです。
今回は、そのブルグルとナスを組み合わせました。仕上げに旨みとコクを添えるパルミジャーノレッジャーノを散らし、ブルグルのもちもち感とナスの香ばしさ、チーズの発酵の旨みが一体となった一皿を作ります。
焼きナスのブルグルスープの作り方
【材料】
・チキンスープ:700ml
・粗びきブルグル(乾燥):80g
・ナス:3本
・シシトウ:4本
・塩:適量
・黒胡椒:適量
・パルミジャーノレッジャーノ(すりおろし):大さじ2~3
・油:少々
【作り方】
1./ナスをグリルで焼き、皮をむき、2cm弱のさいの目切りにする。
グリルで焼くナスの風味がポイント
2./シシトウの表面に油を少々塗り、グリルで焼いたのち、表面に塩を少々しておく(ナスを焼いている途中のグリルに入れるとよい)。
焼いてシシトウのほろ苦さを引き出す
3./鍋にチキンスープとブルグルを入れ、強火にし、沸いたら弱火にする。
ざらっとした表面の粗びきブルグル
4./15分ほどしたらブルグルの味見をし、もちもちっとした食感になっていたら、ナスを鍋に入れる(味見をしてまだ硬いようだったら、さらに数分茹でる)。
ナスの味わいがブルグルとよく合う
5./スープにナスの風味が移ったら、塩で味を調え、器に盛り付け、シシトウを添える。仕上げにたっぷりのパルミジャーノレッジャーノをふりかけ、黒胡椒を少々して、出来上がり。
写真は一皿分、レシピは2皿分目安
ブルグルの味わい豊かな食感に、焼き上げたナスの香ばしい香り、そしてパルミジャーノレッジャーノの旨みが重なったひと皿です。今回は黒胡椒で味わいを引き締めていますが、パセリの香りを添えるのもおすすめです。
パスタとはひと味違う、ブルグルならではの食感と味わいをぜひお楽しみください。
(文・写真◎奥田ここ)
国内外各地の市場を「師」とあおぎ、様々なスタイルでの和食及びイタリア家庭料理の料理教室を主宰。各種媒体・広告へのレシピ提供や食材産地の取材および食に関する企画・執筆、オーダーメイド仕様の出張料理など、国内外問わず活動中。素材の味を大切に無駄なく使い切る献立作りを心掛けている。
kokookuda (https://kokookuda.com/)