
山椒は実だけでなく、葉もおいしい料理が楽しめます。山椒にはサンショオールという成分が含まれ(大脳を刺激し、内臓器官の働きを活発にして新陳代謝を促すとされている)、芳香成分からは、精神安定や集中力向上が期待できます。
今回は酢の物にしてみました。瀬戸内沿岸地域の真ダコは今が旬。セロリとワカメをプラスして、爽やかな山椒の風味をお楽しみください。
山椒の葉の酢の物の作り方
すり鉢でよくすることがコツです。葉の細胞をつぶして香りの成分を発出させ、舌ざわりもよくなります。すり鉢の溝にたまっている分もお箸や竹串などで掘り出し、調味液とよく混ぜてお使いください。
【材料】
・真ダコ(ボイル):120g
・セロリ:(軸と葉を合わせて)80g
・ワカメ(ボイル):30g
・山椒の葉:10g(ほかに、飾り用に柔らかい葉を1枚)
・酢:大さじ3
・みりん:大さじ3
・薄口しょうゆ:大さじ1
・砂糖:小さじ1/4
・水(山椒の葉をゆでるため):適量
・塩(山椒の葉をゆでるため):ひとつまみ
【作り方】
1./山椒の葉は、硬い場合は軸から葉を分け、葉だけにしておく。柔らかい葉なら、そのままでOK。
葉を軸からはずしておく
2./真ダコは薄いそぎ切りにする。セロリは葉と軸両方を、1センチほどに切っておく。ワカメも食べやすい大きさに切っておく。
3./沸騰した湯に塩ひとつまみを入れる。1の山椒の葉を湯に、さっとくぐらせる。ザルにあげ、水に浸けてあら熱を取る。水気をしぼって、すり鉢に入れる。
4./山椒の葉をしっかり、する。
すり鉢でする
5./酢、みりん、薄口しょうゆ、砂糖を加えて混ぜる。砂糖を溶かし混ぜる。
調味液の完成
6./2の真ダコ、セロリ、ワカメを入れて混ぜ合わせる。
材料すべてを混ぜる
7./器に盛り、飾りの山椒の葉をのせる。
初夏にぴったりの爽やかな酢の物
福田恭子/発酵食品ソムリエ。薬膳コーディネーター。フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国以上で取材。