
刺身でも、焼いても、揚げても美味しいアジは、日々の食卓でもよく目にします。アジは、江戸時代の食に関する文献に登場しますが、現代のように鮮度のよいアジを刺身で食べることは、冷蔵庫のなかった当時では、ごちそうだったのかな、とふと思うことがあります。
今回のテーマはアジの刺身、米酢の旨みで楽しむ三杯酢にレモンの風味を加えたバージョンでのご紹介です。
アジのレモン三杯酢の作り方
【材料】
・真アジ(刺身用の冊):2尾分
・塩:適量
〈レモン三杯酢〉
・レモンの搾り汁:小さじ1と1/2弱
・米酢:25ml
・淡口醤油:小さじ1/2
・砂糖:大さじ1/2
〈ツマ〉
・大葉:適量
・大根:適量
・おろし生姜:適量
・山葵:適量
・レモン:適量
【作り方】
1./真アジの表面に塩を少々し、10分ほどおく。
真アジの余分な水気を脱水させる
2./小鍋に、米酢、淡口醤油、砂糖を入れ、砂糖を粗方溶かしたのち、火にかける。ひと煮
立たちしたら火を止め、冷ます。
少量の液体の加熱時は小鍋を使う
3./ツマの大根は細切り、レモンはスライスする。
4./2にレモンの搾り汁を入れ、混ぜる。
5./1の真アジの表面に出てきた余分な水分をやさしく拭い、皮目に包丁目を入れ、ひとくち大の斜め切りにする。
6./器に各種のツマと、5の真アジを盛り付け、4のレモン三杯酢をかけたら出来上がり
生姜や山葵がよくあうレモン三杯酢
真アジのほか、ヒカリモノと呼ばれるサバやイワシなどの刺身にも、米の旨みと爽やかな酸っぱさが美味しい三杯酢はよく合います。ツマ類はすべてでなくとも用意できるものだけでも十分です。自家製三杯酢でのお刺身、お家でお楽しみください。
(文・写真◎奥田ここ)
国内外各地の市場を「師」とあおぎ、様々なスタイルでの和食及びイタリア家庭料理の料理教室を主宰。各種媒体・広告へのレシピ提供や食材産地の取材および食に関する企画・執筆、オーダーメイド仕様の出張料理など、国内外問わず活動中。素材の味を大切に無駄なく使い切る献立作りを心掛けている。
kokookuda (https://kokookuda.com/)
文庫版サイズ(厚さ1.6×横10.5×縦14.8cm)
464頁
定価:本体2,000円+税
発行:株式会社IDP出版
ISBN978-4-905130-46-8
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