
卵が旬を迎えます。今では安定的に供給される卵ではありますが、春にかけて鶏のコンディションが一番良い時期とされ、放し飼いや平飼いなど本来の環境で育った原種に近い鶏は、この頃に卵を産んでいたともいわれています。
そんな旬に合わせて、卵が主役のイタリアのオムレツ「フリッタータ」を作ります。発酵バターの旨味がよい味加減を発揮します。
イタリアのオムレツ フリッタータ(Frittata)の作り方
【材料】
・卵:8個
・塩:小さじ1弱
・黒胡椒:適量
・玉ねぎ:1個
・イタリアンパセリ:1パック
・EXVオリーブオイル:大さじ2
・発酵バター:10g
・パルミジャーノレッジャーノ:30~40g
【作り方】
1./ボウルに卵を割り、カラザを取り、よく溶く。塩と黒胡椒を混ぜ合わせる。
2./玉ねぎを粗く刻む。イタリアンパセリも軸ごと刻む。
3./パルミジャーノレッジャーノをすりおろし、1のボウルに入れ、よく混ぜる。
お手元の粉チーズで代用もOK
4./フライパンにEXVオリーブオイル(分量外)を入れ、2の玉ねぎを炒め、取り出す。粗熱が取れたら、2のイタリアンパセリとともに、3のボウルに混ぜる。
5./フライパンにEXVオリーブオイル大さじ2と発酵バターを入れ、火にかける。
6./オーブンを予熱200℃で温める。
7./5のフライパンに4の卵を注ぎ入れ、全体的に厚みが均一になるよう、焼いていき、たまごの縁にむらなく火が入り、中側も半熟加減になってきたら、6のオーブンに入れ、焼き色がつくまで焼く。オーブンにより多少前後するが、15分ほどが目安。
火加減のチェックは、たまごの縁で
ふっくら、カリっとたまごのご馳走
8./食べやすい大きさに切り、器に盛付けたら出来上がり。
焼きたてはもちろん、冷めても美味
七十二候にも「鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)」とあり、この時期、にわとりが卵を産み始めるとされていて頷けるところです。普通の卵で十分美味しくできますが、今の時期だからこそ、平飼いや放し飼いなどで育った有精卵で、卵の旬を愛でてみるのはいかがでしょうか。
(文・写真◎奥田ここ)
国内外各地の市場を「師」とあおぎ、様々なスタイルでの和食及びイタリア家庭料理の料理教室を主宰。各種媒体・広告へのレシピ提供や、食材産地の取材、および食に関する企画・執筆のほか、オーダーメイド仕様の出張料理など、国内外問わず活動中。素材の味を大切に無駄なく使い切る献立作りを心掛けている。
kokookuda (https://kokookuda.com/)
文庫版サイズ(厚さ1.6×横10.5×縦14.8cm)
464頁
定価:本体2,000円+税
発行:株式会社IDP出版
ISBN978-4-905130-46-8
◎入手方法
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