寒さが厳しくなり海水温が低くなると、牡蠣(カキ)が美味しくなります。「海のミルク」と呼ばれるほど栄養価が高く、すべての必須アミノ酸を含んでいます。
牡蠣のレシピを日本、アメリカ、韓国の3国からご紹介します。
今回は日本代表・広島県の郷土料理「牡蠣の土手鍋」。焦がしみその香りと風味が、牡蠣とベストマッチ。体もあたたまります。
牡蠣の土手鍋の作り方
みそを焦がすと、色みが強くなり、香ばしくなります。これはメイラード反応と呼ばれ、抗酸化力のあるメラノイジンを生み出します。ただし、焦がしすぎると単なる「焦げ」になりますので、強火になりすぎないよう、ご注意ください。
【材料】(2人分)
・牡蠣(むき身):200g
・焼き豆腐:1パック
・エノキ:4束
・白菜:4枚
・春菊:1/2袋
・長ネギ:1本
・赤みそ:80g
・白みそ:40g
・みりん:大さじ1
・酒:大さじ1
・だし汁:400ml(400mlの水に顆粒だし2gを混ぜてもよい)
ぷりぷりの大粒牡蠣
【作り方】
1./牡蠣を振り洗いする。牡蠣をザルに入れ、1%の食塩水(1000mlの水に10gの塩を混ぜる)の中で振ってゴミや汚れを取る。別の水で軽くすすぎ、キッチンペーパーで軽く水気をふいておく。
汚れを取り除く
2./鍋に入れる材料の準備をする。焼き豆腐は食べやすい大きさに切り分けて水切りしておく。エノキは、根元の菌床の付いた部分を切り落とし、ほぐしておく。白菜、春菊を長さ5センチほど、長ネギは斜めに長さ5センチほどに切る。
3./赤みそ、白みそ、みりん、酒を混ぜ合わせる。それを土鍋の淵に塗る。
みそを土鍋の淵に塗る
4./土鍋をひっくり返して、ガス火であぶる(バーナーがあれば使ってもよい)。水気をとばし、軽く焦げ目がつくまで。
土鍋のみそをあぶる
みそに軽く焦げ目がつくまで
5./鍋にだし汁を入れ、火の通りにくい長ネギ、白菜の芯の部分、焼き豆腐、エノキを入れて、火にかける。8分通り火が通ったら、牡蠣と春菊を入れる。
6./材料全てに火が通ったら、溶けてきたみそをからめながらいただく。
焦げみそと牡蠣の旨味が絡み合う
福田恭子/発酵食品ソムリエ。薬膳コーディネーター。フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国以上で取材。
文庫版サイズ(厚さ1.6×横10.5×縦14.8cm)
464頁
定価:本体2,000円+税
発行:株式会社IDP出版
ISBN978-4-905130-46-8
◎入手方法
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