発酵バガスを知っていますか?バガスとは、もともと製糖工場の副産物で、サトウキビを圧搾して砂糖や黒糖を絞ったあとの繊維成分のことです。バガスには不溶性食物繊維が豊富に含まれていることはわかっていましたが、非常に硬いため、食品として利用されることはありませんでした。しかし近年、麹菌で発酵させることによって機能性食品素材の製法が確立され、発酵バガスとして健康食品やサプリメントの成分に利用されるようになりました。色は茶色で粉末、ほぼ無味なので料理に入れても味を損なうことはありません。
1日の食物繊維の不足分を補おう
発酵バガスは、有害物質を体外に排出する不溶性食物繊維や、血糖値の上昇をゆるやかにする水溶性食物繊維が含まれ、その量はごぼうの10倍とも言われています。また善玉菌を増やすキシロビオースやキシロトリオースなどのキシロオリゴ糖が含まれるので、整腸作用や腸内環境改善作用などが期待されています。さらに抗酸化成分であるポリフェノールの一種、フェルラ酸も含まれています。
日本人は1日に食物繊維を18歳以上69歳までの男性は20g以上、女性は18g以上摂ることが推奨されています(厚生労働省 日本人の食事摂取基準2015 年版)が、食物繊維の摂取量は、特に18歳~49歳で少なく約12~13g、摂取量が多いと言われている50歳以上でも15g~16gと目標には達していません。そこで、発酵によって栄養分が増した発酵バガスを積極的に料理に取り入れて、不足分を補う方法もアリかもしれません。