いしりは、能登半島の先端部奥能登地方の伝統的な魚醤です。原料は、新鮮なイカを使い寒い季節にイカのワタと塩を混ぜ合わせタンクに漬け込み、長期熟成させた発酵調味料のひとつです。
いしるとも言われ、いわしで作られるものもあります。
塩分濃度は高めですが、たっぷりと含まれた旨味成分が味の決め手になり、簡単調理に活躍させたい天然万能調味料です。
火の通りやすい小かぶの煮物にもいしりを使い、旨味が美味しく本格的な煮物になります。調理の最後に春菊を加えることで、春菊の香りとほろ苦さも美味しい煮物の出来上がりです。
【材料】
・かぶ:4玉
・春菊:1/2束
・さつま揚げ:2枚
・いしり:小さじ2(いしりによって塩分濃度に違いがあるのでお好みで調整する)
・昆布だし:200ml
・みりん:大さじ1
いしりで旨味たっぷり
【作り方】
1./かぶは、茎を少し残して切り落とし(葉は、味噌汁の具などに使える)縦半分に切る。大きめの時は、1/4に切る。さつま揚げは、ひと口サイズに切る。春菊は、葉と茎に分ける。長さを1/2ぐらいにする。
残した茎の間の土を丁寧に洗う
2./鍋に昆布だしとみりん、かぶを入れ、沸騰してきたら火を小さくしてさつま揚げを加えて煮る。
煮崩れ防止でかぶの皮面を下に
3./再度、ふつふつと煮立ってきたらいしりを加えて、かぶがやわらかくなるまで煮る。柔らかくなったら、火を止めてしばらく煮汁をふくませる。小かぶは、やわらかいので煮崩れしないように気をつける。
かぶが煮崩れをしないように
4./食べる直前に再び火をつけて、煮立ってきたら春菊を加える。春菊に煮汁を絡ませて、柔らかくなったら出来上がり!
春菊は火が通りすぎないように
小鉢に盛り付けて召し上がれ
小かぶの甘さにいしりが美味しい
坂本広美/発酵食品ソムリエNo.111。発酵料理愛好家。スクールカウンセラーなど子育て相談も務め、子どもの心とからだの成長発達に大切な「食」を親子で楽しむイベントなどを開催。
文庫版サイズ(厚さ1.2×横10.5×縦14.8cm)
304頁
定価:本体1,800円+税
発行:株式会社IDP出版
ISBN978-4-905130-43-7
◎入手方法
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