【京のおばんざい】京風お出汁で簡単料理①「はりはり鍋」

カテゴリー:レシピ 投稿日:2024.02.06

おいしいお出汁さえあれば、忙しい時にも簡単に調理できて助かります。お出汁は、冷凍保存もできますので、ぜひ自家製を作ってみてください。お出汁使用レシピを、3回に分けてご紹介します。
1品目の今回は、冬の関西名物「はりはり鍋」。旬の水菜のシャキっとした食感を「はりはりしてる」と言ったことから、その名が付いたとか。昔はお安かった鯨肉と一緒に煮たのですが、今では手に入りにくいため、ベーコンで代用します。ベーコンとお出汁? 合うのです。おいしいお出汁で、たーっぷりの水菜をハリハリに炊いて召し上がれ。

 

【関連記事】【京のおばんざい】お出汁を飲む「京風麺つゆ」

 

京風お出汁の作り方
基本の作り方は関連記事と同じですが、煮物に使うため、お味付けを濃くしました。かつお節としょうゆとみりんの量が増えています。保存を前提に水量も倍にしました。冷凍保存する場合は、凍結すると体積が増えるので、ボトルの半量くらいにしてください。いっぱいに入れると破裂する恐れがあります。

 

【材料】
・昆布:10g
・煮干し(頭とわたを取っておく):20g
・かつお節:30g
・水:2000ml
・うす口しょうゆ:200ml
・みりん:200ml

 

【作り方】
1./鍋に頭とわたを取った煮干しと昆布と水を入れ、弱火にかける。

煮干しは頭とわたを取っておく

 

2./沸騰直前に、昆布を取り出す。煮干しだけを2分煮る。
3./かつお節を投入し、煮干しと一緒に5分煮る。
4./網じゃくしで、3を濾(こ)す。細かい破片がお出汁に入っても、カルシウムと考えよう。破片の無いきれいなお出汁を作りたい場合は、キッチンペーパーか布で漉す。かつお節などを押さえるとお出汁が濁り、雑味の元になるので、自然に漉すのを待つ。
5./4を鍋にもどし、みりんとうす口しょうゆを入れて、弱火にかける。沸騰してから、1分ほど煮切る。
6./保存する場合は、小分けにすると便利。冷凍保存する場合は、ペットボトルの半量くらいにする。

小分けして保存すると便利

 

はりはり鍋の作り方
ベーコンの量は、お好みで増減してください。水菜は1袋ぺろりといけますよ。火の通りを均一にするため、茎部は短く切り、葉部は長く切ります。お出汁が残ったら、ご飯と溶き卵でひと煮立ちさせておじやにしましょう。

【材料】
・お出汁:50ml
・ベーコン:60g
・水菜:1袋(約200g)

 

【作り方】
1./使うのは、小鍋か1人用の土鍋、フライパンでもOKです。お出汁とベーコンを入れて、弱めの中火にかけます。

ベーコンの旨味がお出汁にしみ出る

2./水菜は、根元を切り落として洗う。白い茎部は長さ4センチほど、緑の葉部は長さ8センチほどに切る。
3./1のベーコンに火が通ってチリチリしてきたら、水菜の茎部を入れる。続けて葉部も入れる。

茎を下にして加熱する

 

4./全体に火がまわったら、底から混ぜる。水分を飛ばすため、強火にしてさっと炒めて出来上がり。

旬の水菜をたくさん召し上がれ

 

福田恭子/発酵食品ソムリエ。薬膳コーディネーター。フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国以上で取材。

 

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この記事を書いた人

編集部
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