「大根が白くなると医者が青くなる」。旬の大根を食べると健康にいいので、医者は患者が来なくなって困るという、昔からの言い伝えです。
大根にはジアスターゼ(現在の呼び名はアミラーゼ)とプロテアーゼという成分があり、でんぷんやたんぱく質の分解を促進します。その結果、消化が良くなるのです。
大根をおいしく食べるレシピの一つが、台湾や香港の名物料理「大根餅」。本場モノは手間と時間がかかるのですが、簡単に作れる方法を工夫しました。
簡単大根餅の作り方
本場では大根をシリシリ状に薄切りして蒸してから焼きますが、おろし大根にして蒸す工程を省きます。粉はインディカ米の代わりに、手に入りやすい片栗粉で代用します。味つけには塩麹を使って、腸内環境をアップ。大根の風味と、もっちりした味わいを追求した一品です。
【材料】
・大根おろし:100g
・干しエビ:小さじ2
・塩麹:小さじ1
・片栗粉:大さじ2
・ゴマ油(サラダ油でも可):大さじ1(必要なら足し加える)
・(お好みで)浸けダレ(ポン酢、スィートチリソース、ギョーザのタレなど):適宜
【作り方】
1./大根おろしを用意する。多少、粒々が残っていても大丈夫。
2./1に干しエビ、塩麹、片栗粉を入れ、よく混ぜる。水分がなくなるくらいを目安にする。水分が多い場合は、片栗粉をさらに足す。
材料すべてを混ぜる
3./フライパンにゴマ油(サラダ油でもよい)を入れ、中火にかける。ゴマの香りがたってきたら、火を強めの弱火に落とす。2の生地を4つに分けて、スプーンでフライパンに置いて焼く。
お好み焼きの要領で焼く
4./底面が固くなったら、ひっくり返す。蓋をして、中まで火を通す。生地がフライパンにひっつきそうな場合は、油を足す。
5./そのままでもおいしいが、お好みでポン酢、スィートチリソース、ギョーザのタレなどにつけてもよい。
お好みのタレにつけるのもアリ
6./(本場のような直方体に焼く方法)油をひいた卵焼きフライパンの隅に、生地を片寄せて焼く。ひっくり返してすべての面に焼き色がつき、中まで火が通ればよい。
卵焼きフライパン利用で直方体に
7./あら熱が取れたら、取り出して、2つに切る。
本場の形に近い
福田恭子/発酵食品ソムリエ。薬膳コーディネーター。フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国以上で取材。
文庫版サイズ(厚さ1.2×横10.5×縦14.8cm)
304頁
定価:本体1,800円+税
発行:株式会社IDP出版
ISBN978-4-905130-43-7
◎入手方法
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