焼いてよし、揚げてよし、煮てもよし、どうしたって美味しくなるなすは、私にとっても扱う頻度が高い野菜のひとつです。今回はそのなすに酸っぱさを合わせ、前菜やサイドディッシュとして楽しみます。作り始めるときのなすのボリューム感からは想像できないほど、シュッと小さく仕上がりますが、その分なすの美味しさが凝縮された一品になります。
なすのキャビアの作り方
【材料】(作りやすい分量)
・なす:3本
・イタリアンパセリ:3~4本
・りんご酢:大さじ1/2
・レモンの搾り汁:大さじ1/2
・EXVオリーヴオイル:大さじ2
・塩:適量
・黒胡椒:適量
・きゅうり:4cm
【作り方】
1./なすを洗い、魚焼きグリルで、細串がすっと抵抗なく入るまで焼き、皮をむく(すこし皮を取っておく)。
中に焼き目がつくぐらいが丁度良い
2./1のなすを固形感がなくなるまでよく刻む。
3./きゅうりを洗い、小さくさいの目切にする。
4./イタリアンパセリを洗い、刻む。
5./2のなす、4のイタリアンパセリ、りんご酢、レモンの搾り汁、EXVオリーヴオイルをよく混ぜ合わせ、塩と黒胡椒で味を調える。
ベーシックななすのキャビアの完成
6./なるべく食べる直前に、5のなすのキャビアに3のきゅうりを混ぜ合わせ、器に盛付け、1で残しておいたなすの皮をそえれば出来上がり。
そのままでも、バゲットにのせても
カクテルスタイルの盛付けもおすすめ
なすを直火で焼くことで、なすと炎が作り出す火の味とでもいえばいいのでしょうか、香ばしい風味をそえることができます。今回は、なすの中身のみを使用し、皮はすこしそえるようにしていますが、お好みで焼いた皮を刻んで中身とともに混ぜでもOKです。
なすのキャビアとは、キャビアのおいしさに匹敵するほどなすが美味しいから、なすのツブツブとした感じがキャビアのようだからとか、由来は様々ですが、なすと炎が生み出す、味わい深い一品、ぜひ楽しんでみてください。
(文・写真◎奥田ここ)
国内外各地の市場を「師」とあおぎ、様々なスタイルでの和食及びイタリア家庭料理の料理教室を主宰。各種媒体・広告へのレシピ提供や食材産地の取材および食に関する企画・執筆、オーダーメイド仕様の出張料理など、国内外問わず活動中。素材の味を大切に無駄なく使い切る献立作りを心掛けている。
kokookuda(https://www.instagram.com/kokookuda/)
『発酵手帳 2024』好評発売中!
『発酵手帳 2024』10月6日発売
文庫版サイズ(厚さ1.2×横10.5×縦14.8cm)
304頁
定価:本体1,800円+税
発行:株式会社IDP出版
ISBN978-4-905130-43-7
◎入手方法
全国の書店やインターネットサイトなどで販売しています。