「メディカルフルーツ(医療用の果物)」と呼ばれる野菜をご存知ですか？　パパイヤを完熟前に収穫した「青パパイヤ」のことです。ラオスやタイの特産品ですが、最近ではスーパーやデパートの食品売り場でよく見かけるようになりました。栄養価が高いうえに、パパインという酵素がタンパク質、脂肪、糖質の消化と分解を促して消化不良を防ぎ、ダイエットにも有効と言われています。
タイの発酵調味料であるナンプラーと合わせて食べることが多いようです。
2回に分けて、青パパイヤとナンプラーとを用いたレシピをご紹介します。
まずは一番人気の「ソムタム」というサラダから。甘酸っぱくて、とても美味しいサラダです。

「メディカルフルーツ」青パパイヤ

ソムタムの作り方
ソムタム作り専用の「クロック」という鉢があるのですが、すり鉢で代用ＯＫです。叩いて繊維をつぶし、味を染み込ませます。
辛さの調節は赤唐辛子で。辛いのがお好きな方は2本、苦手な方は1本にして中の種を取り除きましょう。
青パパイヤは大きいので、工程6で水気を取った後、保存袋に入れて冷凍しておいてください。青パパイヤの料理②で使います。

【材料】
・青パパイヤ：1個(今回は、皮をむいて種を除いた正味200gを使う)
・インゲン：30g
・ミニトマト：30g
・ニンニク：2片
・ピーナッツ(無塩)：50g
・干しエビ：6g
・赤唐辛子：1～2本
・ナンプラー：大さじ2
・砂糖：30g
・レモン汁：1個分

【作り方】
1.／青パパイヤは皮をむいてタテヨコに切って四等分し、種がある場合は除いておく。千切りにする。

千切りにする

2.／水にさらしておく。

水にさらす

3.／ニンニクとインゲンをそれぞれ、あらみじん切りにする。ミニトマトを半分に切る。

材料の下ごしらえ

4.／すり鉢にニンニク、ピーナッツ、干しエビ、赤唐辛子を入れ、すりこぎで叩きつぶす。ピーナッツがあらみじん切りくらいの大きさになるまで、全部を混ぜ合わせながら、つぶす。

叩きつぶしていく

5.／ナンプラー、砂糖、レモン汁を入れて、混ぜる。
6.／2の青パパイヤをザルにあげて水を切り、キッチンペーパーでしっかり水気をふき取る。200gを、すり鉢に入れる。残りは保存袋に入れて冷凍する。
7.／インゲンとミニトマトをすり鉢に入れる。青パパイヤ、インゲン、ミニトマトを叩きつぶしながら、全部を混ぜる。ミニトマトの形がくずれ、青パパイヤがしんなりして調味料がしみて茶色くなるまで。

叩きながら味を染ませる

8.／キャベツを添えて供されることが多い

甘酸っぱくておいしいサラダ

福田恭子／発酵食品ソムリエ。薬膳コーディネーター。フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国で取材。