秋田県の内陸南部地方で作られる伝統的な大根の漬物「いぶりがっこ」は、大根を3~4日間ほど、燻り小屋や囲炉裏火で燻製にして、米ぬかや塩などの調味料に漬け込んで作られます。
低温で2ヵ月以上かけて発酵熟成させて、特有の風味もあります。だいこんの甘みに燻製されたスモーキーな風味と歯ごたえのある食感が、美味しい漬物です。
今回は、ごはんのお供に美味しいいぶりがっこを、その風味と食感を活かしてチーズと合わせ、じゃがいものコロッケにしてみました。カリっと揚げたコロッケを口に入れると、いぶりがっこの薫香が美味しさを引き立ててくれます。揚げたては、チーズもとろけていてもちろん美味しいですが、冷めても香り良くいただけます。
【材料】
・じゃがいも:500g
・いぶりがっこ:100g
・玉ねぎ:1/2個(約100g)
・チーズ(今回はミモレット):50g
・バター:大さじ1
・オリーブオイル:小さじ2
・塩:小さじ1
・胡椒:適量
・卵:1個
・米粉:適量
・パン粉:適量
・サラダ油(揚げ油用):適量
いぶりがっことチーズがポイント
【作り方】
1./じゃがいもは、皮をむいて4~6等分に切る。鍋にじゃがいもがかぶるぐらいの水を入れ、小さじ1の塩を加え、中火にかけて20分ほど茹でる。茹で時間は、じゃがいもによっても差があるので、大き目のじゃがいもに竹串をさしてスッと刺さるぐらいを目安に茹でる。茹で上がったら、ざるに移して水気を切り、ボウルに入れ、マッシャーを使ってつぶしておく。つぶす大きさは、お好みで!
じゃがいもを塩ゆでにする
水気をしっかり切る
2./玉ねぎは、みじん切りにしてオリーブオイルとバターを入れたフライパンでじっくり炒める。きつね色になるまでじっくり炒めると玉ねぎの甘さがでてくる。炒め終わるころに胡椒を適量ふり入れよく混ぜ合わせ、火を止める。
3./いぶりがっこは、5mm幅ぐらいのみじん切りにする。チーズは、5mm角ほどの大きさのさいの目に切る。
じゃがいもはお好みの大きさに
4./2の火を止めたフライパンに1でつぶしたじゃがいもを入れて、よく混ぜ合わせる。じゃがいもと玉ねぎが、混ぜ合わさったら、3でみじん切りにしたいぶりがっこを加えて、さらによく混ぜ合わせてコロッケのたねのできあがり。
均等に混ぜ合わせる
5./4のタネは1個50gを目安に好きな形にまとめる。まとめる時に、3で切ったチーズをまん中に包むようにまとめる。
さいの目のチーズを包むように
6./5の表面に薄く米粉をつけて、溶き卵をからめ、パン粉を全体につける。両手で包むように丁寧にパン粉をつける。
米粉は、薄くつける
7./揚げ油を170℃ほどに熱して、きつね色になるまで4~5分を目安に揚げて、できあがり!
揚げたてを召し上がれ!
とろけたチーズがよく合う
坂本広美/発酵食品ソムリエNo.111。発酵料理愛好家。スクールカウンセラーなど子育て相談も務め、子どもの心とからだの成長発達に大切な「食」を親子で楽しむイベントなどを開催。