広島県東広島市の郷土料理に「美酒鍋(びしゅなべ、びしょなべ)」があります。酒蔵の蔵人の賄い料理が発祥と言われ、利き酒に影響が出ないようにと、塩とこしょうのシンプルな味付けです。美酒鍋の最大の特徴は、一切水を入れず日本酒と野菜から出る水分のみでつくること。煮立てることでアルコール分が抜け、旨味だけが残ります。鍋の具材としては珍しい砂肝を入れるのも特徴の一つです。
「美酒鍋」の作り方
野菜は何でもOKです。日本酒は具材を全部入れてから入れますが、具材が隠れるほど入れる必要はありません。具材が半分ぐらい浸る程度に入れれば十分です。また具材は煮込まずにさっと煮る程度で食べ、全部食べきったらまた具材を入れて最初から作った方が美味しくいただけます。
【材料】
・鶏肉や豚肉合わせて:300g
・砂肝:200g
・厚揚げ:1枚
・長ねぎ:1本
・白菜:1/4株
・人参:1/2本
・キノコ類:適量
・ニンニク:スライスして1片分
・日本酒:適量
・塩:適量
・胡椒:適量
・サラダ油やオリーブオイル:大さじ1
【作り方】
1./鍋を熱し、油をひいてからスライスしたニンニクを炒めて香りを出す。
ニンニクを炒めて香りを出す
2./1に肉類を入れて、色が変わるまで炒める。
肉類を炒める
3./鍋を火にかけながら、残りの具材を鍋にあまり重ねないように入れ、塩と胡椒をふる。
残りの具材を入れる
4./日本酒を具材が半分浸る程度に入れ、味を見ながら塩胡椒で調整する。フタをして煮る。
日本酒を注ぎ入れて煮る
5./具材がしんなりしたら出来上がり。ぐつぐつ煮込まず、野菜がシャキシャキしている程度の方が美味しい。
砂肝コリコリ、出汁は抜群に美味
(文責・編集部)
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