鎌倉在住の知人から、郷土料理「鎌倉焼き」を教わりました。魚の保存食です。
レシピに2通りあり、タレに漬けた魚を焼く方法と、焼いた魚をタレに浸けておく方法。
今回は、焼いた魚をタレに浸け込むレシピにしました。「腹が減っては戦はできぬというけれど、いざ鎌倉という時に魚を焼いてたんじゃ間に合わないと思う」という知人の言葉が決め手です。
魚は旬の秋サバ。鎌倉近くの漁港でも水揚げされています。
ほかほかの新米にのせて頬張ると「戦なんて後回しにしようぜ」と言いたくなるくらい美味です。冷えたご飯に混ぜ込むおにぎりもイケます。
サバの鎌倉焼きの作り方
サバの3枚おろしは魚屋さんに頼むとラクです。熱いうちに調味液に漬けてください。翌日から食べられますが、おススメは2~3日くらい経ってしょうゆ黒くなった物。しょうゆ味の濃い目がお好きな方は4~5日漬けてからお召しあがりください。生卵と一緒に食べるとさらに美味しくなります。
【材料】
・サバ:3枚おろしにして4切れ(約370g)
・塩:小さじ2(サバ1切れに1/2ずつ使う)
・酒:50ml
・みりん:100ml
・しょうゆ:100ml
・タカノツメ:2個
【作り方】
1./サバを3枚に下ろし、骨を取り、半身を半分に切り、計4切れにする。
脂ののった秋サバ4切れ
2./1切れに塩小さじ1/2ずつを塗り付けて10分ほど置く。
3./小鍋に酒、みりん、しょうゆを入れて火にかけ、沸騰したら弱火にして1分、煮切っておく。
4./2のサバの表面をキッチンペーパーで拭いて、水分を軽く取る。グリルで両面を焼く。
5./サバの両面が焼けたら、熱いうちに3の調味液に漬ける。タカノツメを加える。
調味液に漬ける
6./1日以上、浸けておく。最初の1日は常温で、2日目からは冷蔵庫に入れる。6日ほどは保存できる。
ほかほかのご飯にのせて
●おにぎりに
冷えたご飯と混ぜて、おにぎりにします。ご飯とサバに温度差があるといたみやすくなりますので、すぐに食べない場合は、ご飯を冷やしてから作ってください。
行楽のお供やお弁当に
●生卵と
生卵と一緒に食べるとさらに美味です。
ご飯が止まらない
気分は坂東武者?!
福田恭子/フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国で取材。2021年に発酵食品ソムリエの資格を取得。
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