「なんとなく、しんどい」
そんな時、京都の実家では「梅ほうじ茶、飲んどき」と言われたものでした。梅干しに熱々のほうじ茶を注ぎ、湯呑みの中で梅干しをくずし、ふうふう冷ましながら飲みます。民間療法ですが、理に適っているようです。
ほうじ茶は茶葉を高温で焙煎したもので、加熱の際に発生するピラジンという成分に血流促進、冷え性や月経不順の改善、精神安定などの効果があるとされています。梅干しのクエン酸には疲れの原因となる乳酸を排出する働きがあります。
夏の疲れが出る頃、身体が重だるくなりがちです。梅ほうじ茶をお試しください。
梅ほうじ茶の作り方
梅干しとほうじ茶の量は、お好みで結構です。とにかく、身体が「しんどい」時に飲むのですから、手間暇なんかかけていられません。梅干しが酸っぱすぎるようなら、きび砂糖かハチミツを入れてみてください。以下の分量は目安としてご参考までに。
【材料】(湯呑み1杯分、目安として)
・梅干し:Mサイズ1個
・ほうじ茶葉:1~2g
・水:100~150ml
【作り方】
1./水が沸騰したら、ほうじ茶の茶葉を入れ煮立たせ、濃いめのほうじ茶を作る。
2./湯呑みに梅干しを入れる。
お好みの梅干しでOK
3./2の湯呑みに、1のほうじ茶を注ぐ。茶こしを使って、茶葉が入らないようにする。
熱々のほうじ茶を注ぐ
4./梅干しをくずし、ほうじ茶と混ぜて飲む。お好みで、きび砂糖かハチミツを加えてもよい。
お茶の中で梅干しが開く
注:ハチミツを1歳未満の赤ちゃんが食べると、乳児ボツリヌス症にかかることがあります(厚生労働省)。ハチミツは1歳のお誕生日を過ぎてからにしてくださいね。
>
疲れた時にはぜひ一服
福田恭子/フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国で取材。2021年に発酵ソムリエの資格を取得。