「なまぐさごうこ」を知っている方は少ないと思います。小泉武夫先生の著書『発酵食品の奇跡』(文藝春秋)等を読まれた方は、興味を持たれたのではないでしょうか。新潟市西蒲区角田浜の集落で作られていたそうです。多量のイワシに塩をして3年間発酵させて、塩魚汁を作り、干した大根を漬け込み、2年間発酵させます。出来上がるまでに5年という時間と手間がかかる発酵食品。焼いて食べる漬物で、ほんのりイワシの香りがしてきます。現在では生産量が少なくなり、確認してから現地で購入するしかないそうです。 今回はそんな貴重な、なまぐさごうこが手に入ったのでタルタルソースを作りました。旬のアジをイワシの香りがいっそう美味しくしてくれる一品になりました。
【材料】
・アジ:2尾
・なまぐさごうこ:大さじ2(入手困難なため、代用品としてたくあん、しば漬けなどでも可)
見た目は普通の漬物
・卵:2個
・玉葱:大さじ3(みじん切り)
・きゅうり:大さじ1(みじん切り)
・マヨネーズ:大さじ3
・塩:少々(アジの塩焼き用)
【作り方】
1./卵を13~15分茹でて殻をむき、冷ましておく。
2./アジのぜいごをそぎ取り内臓・エラを取り除く。血合いなどをよく洗い流す。水分をペーパータオルで拭き両面に軽く塩をふる。
軽めの塩でOK
3./アジをグリルの中火で17分焼く(グリルの機種によって火加減・時間は調節してください)。
4./玉葱は粗みじんにして2分水にさらしてザルにあげる。
5./なまぐさごうこ・卵・きゅうりを粗みじんにする。
粗みじんに
6./ボウルに4、5とマヨネーズを入れてよく混ぜる。なまぐさごうこの代用品を使ったときはここで塩を足して味を整える。
7./器に焼き上がったアジを置きボウルのタルタルソースをかけて出来上がり。
家庭菜園の山椒を添え
奥田佳子/発酵食品ソムリエNo.110。発酵料理愛好家。医療現場で働くうちに食の大切さに気づき、天然酵母を使い家庭でできる美味しいパンの教室を自宅で開催。