早春に降る雪には「春雪(しゅんせつ)」や「淡雪(あわゆき)」などの異名があります。「ああ、春が近づいてきたなあ」と思わせてくれる雪です。
真っ白な見た目とふわふわの食感を、雪に見立てたスイーツが「淡雪かん」。メレンゲに寒天液を加えて冷やし固めて作ります。今回は、白ワインでアレンジしました。風味と香りが良く、砂糖を減らすことができます。発酵食品ですので、腸内環境改善にも役立ちます。
淡雪かんの作り方
寒天は沸騰してから2分間、しっかり煮てください。時間が短いと固まりません。煮る間にワインのアルコールもとばします。メレンゲは固い角が立つまで泡立ててください。
【材料】
・卵白:2個分
・砂糖:120g(メレンゲに20g、寒天液に100g)
・水:350ml
・白ワイン:50ml
・粉寒天:4g
【作り方】
1./卵白はカラザ(玉子を割ったときに卵白に混じってくる、白いひも状)を取る。泡立て器かハンドミキサーで軽く泡立てた後、砂糖20gを2回に分けて入れ、そのつど泡立てる。最終的には、しっかりした角が立つまで泡立てる。ゆるいと固まらない。
しっかり角が立つまで泡立てる
2./小鍋に水、白ワイン、砂糖100g、粉寒天を入れ、中火にかける。混ぜながら、沸騰させ、2分間煮る。
3./1のメレンゲに2の寒天液を少しずつ加え、そのつど混ぜる。全体がムラなく混ざるようにする。キメの細かい出来上がりにする。
ムラなく混ぜる
4./容器に入れて、表面を整える。冷蔵庫で1時間以上、冷やす。
冷蔵庫で冷やす
5./容器から取り出し、切り分けて召し上がれ。
見た目も食感も「春の雪」
●イチゴ淡雪かんの作り方
イチゴ寒天と淡雪かんとで、2層仕立てにしてみましょう。
先に下記のイチゴ寒天を作り、冷し固めている間に、上記の淡雪かんを作って載せます。寒天はすぐに固まりますので、待たずに載せて大丈夫です。砂糖の量をお好みで調節すれば、他の果物や缶詰めフルーツでも作れます。
【イチゴ寒天の材料】
・イチゴ:8個
・水::800ml
・白ワイン:200ml
・砂糖:150g
・粉寒天:8g
【作り方】
1./イチゴを容器に立てて入れる。容器に水1000ml(分量外)を入れてみて、イチゴ全体がかぶるまで、イチゴのヘタ部を切って長さを決める。水は捨てる。
長さを決めてイチゴを立てて並べる
2./小鍋に水、白ワイン、砂糖、粉寒天を入れ、中火にかける。混ぜながら、沸騰させ、2分間煮る。
3./1の容器に、2の寒天液を入れる。常温で放置し、固める
寒天液でイチゴを包んで固める
4./淡雪かんを作り、3のイチゴ寒天が固まっていることを確認して、上に流し入れる。冷蔵庫で冷やし固める。
5./容器から取り出し、切り分ける。イチゴは丸ごとでも、タテ2つに切ってもOK。
2層のおいしさが味わえる
明日は、残った卵の黄身を使って「黄身酢」をご紹介します。
福田恭子/フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国で取材。2021年に発酵ソムリエの資格を取得。
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