味噌作りというと、道具が大変とか、大豆を煮るのが面倒、カビるのが怖いなどさまざまなハードルがあるように思われています。しかし実際にやってみると案外簡単で、しかもおいしくできてしまいます。
そう言われても…となかなか自作味噌に踏み出せない方に向けて、ぐっとハードルを下げた超初心者向きの味噌作り入門を2回に分けて紹介します。1回目は、「時間をかけない」作り方です。この作り方だとカビへの恐怖がなくなるのはもちろん、すぐ食べられるので、「味噌は時間をかけないとできない」というハードルも一気に下がります。
1日であっても味噌作りの原理を知ることができ、自作味噌がこんなにおいしいのかと思える作り方です。
これをきっかけに本格的な自作味噌に挑戦してみてはいかがでしょうか。
・関連記事:【はじめての味噌作り1】 超簡単「おから味噌」の作り方
「一晩味噌」の作り方
一晩味噌は、甘酒づくりの要領で保温して麹の甘味と旨味を一気に引き出して作ります。超短期勝負なので塩分を控えられ、ディップなどでそのまま食べられます。1日で仕上がった後は、冷蔵庫で保存して早めに食べるようにしてください。また、味噌汁をつくるときは、味噌こしでよく麹をつぶすとより一層美味しくなります。
超初心者向きに、今回は分量少なめで作ります。
【材料】(出来上がり400~500g)
・乾燥大豆:100g
・生麹:200g(乾燥麹でも可。同量でOK)
・粗塩:40~45g
・大豆の煮汁:適量
【作り方】
1./大豆はよく洗い、たっぷりの水で1日浸けておく。
2./3倍程度にふくらんだ豆を、圧力鍋で最初は強火にし、圧力がかかったら中火にして30~40分程度煮る。普通の鍋の場合は大きめの鍋で中火で3時間程度煮る。煮上がりは親指と小指にはさんで簡単につぶれるかどうかで確認する。煮汁は取っておく。
3./大豆を煮ている間に、ポリ袋に麹を入れ、よくほぐしてから粗塩を入れてよく混ぜておく。
麹をほぐし、塩とよく混ぜる
4./2をポリ袋に入れ、麺棒などでペースト状になるまでつぶす。
ペースト状になるまでつぶす
5./4の粗熱が取れたら、3と合わせてよくこねる。このままでは固いので、煮汁を少しずつ入れ、普通の味噌ぐらいの固さになるまで調整する。
塩と混ぜた麹と豆を合わせる
6./5を保存容器に入れて電気アンカで保温するか、炊飯器の保温モードで1日程度発酵させて出来上がり。発酵時間が長すぎると粘りが出てくるので注意。大体10時間から18時間ぐらいが目安。
今回は保存容器+アンカで発酵
1晩で色が茶色くなる
甘味がやさしい味噌汁に
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