パイもフィリングも手作り、「ドイツ流アップルパイ」

カテゴリー:レシピ 投稿日:2021.11.22

アップルパイを作りませんか、パイ生地もフィリング(詰め物)のリンゴジャムも手作りの。ドイツで教わったレシピをご紹介します。
リンゴジャムには水は一滴も使いません。砂糖とレモン汁でコトコト煮ます。パイ生地も、案外簡単にできますよ。
ドイツ人はリンゴが大好き。下のイラストはテーブルナプキンの一部ですが、ドイツ南部・黒い森地域の民族衣装を着た男女がたたずむ草原には、たわわに実ったリンゴの樹があります。

 

草原にはリンゴの樹

 

ドイツ流アップルパイの作り方
リンゴは手早く切ってすぐにレモン汁をかけてください。時間を置くと変色します。砂糖をまぶして1時間ほど放置すると、リンゴ果汁がにじんできます。目に見えるほどの果汁はなくても大丈夫です。砂糖の量は、リンゴの種類とお好みで調節しましょう。最初は少な目にして、煮上がる直前に味見して足すと失敗しません。
ドイツでは発酵バターが流通していますが、日本ではお値段が高いので普通の加塩バターでも代用できます。ただ、発酵バターのほうが風味良く仕上がります。

 

【材料】
<リンゴジャム>
・リンゴ:4個(芯とヘタを取って800g~900g)
・レモン汁:1個分
・砂糖:180g~200g
・シナモン:適宜(目安として小さじ1/2)

 

<パイ生地>
・薄力粉:200g
・バター(できれば発酵バター):140g
・水:60ml
・溶き卵:1個

 

【作り方】
1./リンゴをよく洗い、タテ8つに切って芯とヘタを取る。皮付きのまま、厚さ3ミリほどのいちょう切りにする。切ったリンゴは鍋に入れる。

厚さは神経質にならなくてよい

 

2./リンゴにレモン汁をかける。砂糖をまぶして、1時間放置する。

砂糖は最初160gで試す

 

3./リンゴを放置している間にパイ生地を作る。バターを電子レンジ600Wで30秒加熱して柔らかくする。ボウルに薄力粉をふるって入れ、バター、水を足して、よく混ぜる。ゴムベラを使うと便利。全体が混ざったら、1つにまとめてラップに包み、冷蔵庫で1時間休ませる。かなり柔らかいが、休ませている間に固くなる。

4./2のリンゴの砂糖を底から混ぜ合わせる。鍋を弱火にかける。ふきこぼれないように、蓋を少しずらして置き、コトコト煮る。焦がさないように、時々混ぜる。
5./リンゴがべっこう色になって、全体にとろけるくらいになったら、シナモンを加えて混ぜ、味見をする。必要なら、砂糖を10g~20gほど足し混ぜ、溶けるまで煮る。火を止めて、そのまま置いて冷ます。

べっこう色のリンゴジャムのできあがり

 

6./3の生地をクッキングペーパーの上に取り出す。麺棒やすりこぎなどで、30×50センチに伸ばす。生地が棒にくっ付く場合は、小麦粉を棒に薄く付けながら作業する。

均一に伸ばす

 

7./横3つに折り畳み、さらにタテ3つに折り畳む。それを30×50センチに伸ばす。この作業をもう一度繰り返す。

8./容器から取り出す際に生地が引っ付いてしまわないよう、容器にバター(分量外)を薄く塗る。生地の約3/4を容器に敷く。はみ出た分はナイフで切り落とし、残りの1/4の生地と1つにしておく。容器の底全体に、フォークで穴を開ける。

容器の底にフォークで穴を開ける

 

9./5のリンゴジャムを入れる。オーブンを200度に予熱設定する。
10./残しておいた生地を幅5ミリほどのリボン状にして長く伸ばし、格子模様に置いていく。最後に周囲に巻き、下側の生地とくっつける。艶を出すため、卵1個を溶いてパイ生地に塗る。

格子模様を作る

 

11./オーブン200度で25分焼く。きつね色に焼けていたら、でき上がり。加熱時間が足りない場合は、5分ずつ焼き足す。パイ生地はしっとりしていても冷めるとサクッと乾燥するので、焼き過ぎに注意。

手作りは格別の味

 

福田恭子/フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国で取材。

 

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この記事を書いた人

編集部
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