「酸豆角」(スァントージャオ)をご存知ですか?若いササゲ(小豆の一種)を塩で漬け、乳酸発酵させて酸味を出した珍しい漬物です。日本ではあまり若いササゲは売られていないので、今回はどじょうインゲンで代用してみました。見た目は地味ですが、インゲンのシャキシャキ感と発酵した酸味が味わったことのないおいしさです。豚のひき肉と合わせて炒め、ご飯と一緒にいただくと箸が止まりません。
「酸豆角」の作り方
インゲンは緑が濃く、みずみずしくて細めのもの(どじょうインゲン系)が向いています。本場ものは中国山椒を使いますが、日本の山椒の実でも、葉でもOKです。山椒を入れることで、香りが非常に爽やかになります。
【材料】
・インゲン:適量
・水:インゲンがすべて隠れる程度
・塩:水の量の5~10%
・鷹の爪:1本
・山椒の実:適量
本場ではササゲで作る
入手しやすいインゲンで作る
【作り方】
1./インゲンは洗ってヘタを取り、沸騰した湯で30秒~1分ほど茹でてザルにあげる。
2./漬け込む容器に水と塩、山椒と鷹の爪を入れてよく混ぜて塩を溶かしておく。
3./2に1を入れる。インゲンが浮くようなら小皿などで重石をするとよい。
漬け込み1日目。インゲンはまだ緑
4./3~5日ぐらい室温で放置する。3日ぐらい経ったところで漬け汁の味を見る。酸っぱくなっていたら乳酸発酵が進んでいる証拠。お好みの酸味になるまで室温で放置して出来上がり。表面に白い膜のようなものが浮くことがあるが大丈夫。
2日目。漬け汁が濁りインゲンの色も変化
3日目。漬け汁がさらに濁り、白い膜のようなものが
5./漬け上がったら冷蔵庫に容器ごと入れておく。
低温にすると発酵が進みにくくなるので、たくさん作って作り置きもできます。
酸豆角を使った代表的な料理「酸豆角炒肉末」(スァントージャオチャオロウモー)、酸豆角と豚ひき肉の炒めを作ります。味付けは醤油だけなのに、深みのある旨味があります。ご飯にとてもよく合います。
【材料】
・酸豆角:100g
・豚ひき肉:100g
・長ねぎ:1/4本
・にんにく:1/2片
・鷹の爪:1本
・ごま油:小さじ1
・醤油:小さじ1~2(酸豆角の塩気で調整)
・胡椒:少々
【作り方】
1./酸豆角を5mm程度の小口切りにしておく。
2./長ねぎは小口切り、鷹の爪は輪切り、ニンニクはみじん切りにする。
3/フライパンを熱し、ごま油を入れ、2を入れて炒めて香りを出す。
4./3に豚ひき肉を入れて油が出てくるまで炒める。
5./4に酸豆角を入れて炒め、醤油、胡椒を入れて軽く炒めて出来上がり。
ひき肉と炒める
ご飯に合う!
(文責・編集部)