「嫁に食わすな秋ナスビ」
よく耳にする言葉ですが、その意味には「おいしいから、もったいない」という嫁イビリ説と、「体を冷やす作用があるから、嫁の体を気遣った」優しさ説との2通りあるそうです。実際には、ナスニンというポリフェノールの一種も含む栄養野菜。みんなでおいしくいただきましょう。
日持ちのするお漬物を、辛子と白みそで作りませんか。白みそのまったりした奥深い甘さを、辛子がピリっと引き締めます。時まさに新米の季節。ご飯が進む一品です。
ナスの辛子白みそ漬けの作り方
京野菜の「山科ナス」(果皮が薄い)で作る場合は、タテ半分に切って使います。今回は手に入りやすい普通のナスを使用するため、皮に細い切れ目を入れ、ひと口サイズに切って、味のしみをよくします。
【材料】
・ナス:100g
・塩:5g
・辛子:10g
・白みそ:10g
・砂糖:10g
・みりん:小さじ2
【作り方】
1./ナスのヘタを取り、タテ半分に切る。2ミリほどの切れ目を入れながら、ひと口サイズに切り分ける。水に漬けてアクを取る。
細い切れ目を入れる
2./手に塩をつけて1のナスをもむ。ザルにあげておく。
発色が良くなり、余分な水分も取れる
3./辛子、白みそ、砂糖、みりんをよく混ぜる。
4./2のナスを軽くしぼり、チャック付き保存袋に入れる。3の調味液を注ぎ入れる。
空気を抜いて袋を閉じる
5./半日ほどしてナスがやや柔らかくなり、味が全体に行き渡っていれば食べられる。浅漬けならナスの味と歯ごたえ、辛子の辛さが感じられる。2日ほどおくとまろやかになり、うま味が増す。冷蔵庫で2週間程度、保存できる。
福田恭子/フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国で取材。