夏野菜の代表格、トマト。赤い成分リコピンには、ビタミンEに比べて100倍以上の抗酸化作用があるそうです。貧血予防効果のある葉酸や、免疫力を高めるビタミンCなども豊富。これらの栄養素は、ミニトマトの方がトマトより多く含まれています。
このミニトマトを使って「ミニトマト酒」を作ってみました。浸け込んで2週間後くらいから飲めますので、まずは少量から。
トマト酒の作り方
梅酒と違う工程は、ミニトマトを湯むきすること、皮をむいたレモンと塩を加えることです。氷砂糖の量は、トマトの糖度とお好みで調節してください。薄目にしておいて、飲む際にハチミツなどを足してもおいしくなります。
できたてはレモンの酸っぱさも効いて、シャキッとした爽快な味です。1年ほど浸けておくと、酸っぱさや塩っぱさがトマト味となじんで、深くまろやかな味わいになります。
【材料】
・ミニトマト:200g
・ハイリカー(アルコール度数20%以上):150ml
・氷砂糖:50~80g
・レモン:1/2個
・塩:小さじ1/2
【作り方】
1./ミニトマトのヘタを取り、よく洗う。レモンは皮をむいて、半分のくし形8つに切っておく。
2./ミニトマトのおしりの部分に、爪楊枝をプチッと刺して、小さな穴を開ける。熱湯にミニトマトを浸ける。すぐに皮がむけるので、引き上げ、水にさらして熱を取る。水溶性ビタミンが損失しないように、あら熱を取るだけでよい。
3./ミニトマトの皮をむく。するりとむける。
皮むき前(左)、皮むき後(右)
4./保存瓶(熱湯消毒をしておく)に、ミニトマト、氷砂糖、レモン、塩を入れ、ハイリカーを注ぐ。軽く振って、塩を全体に行き渡らせる。蓋をして、冷暗所で保存。
レモンを上に置く
5./2週間ほどして、氷砂糖が溶けたら、飲める。お好みでレモン果汁や塩を足したり、炭酸水で割るのもОK。
軽くなったトマトが浮いて、おしゃれ
●1年前に浸けたミニトマト酒
浸けて3カ月くらいの頃に、ミニトマトとレモンを取り出しました。1年経つと、美しい黄金色で、まろやかな味になっています。飲む際に、新しいミニトマトを皮付きのまま入れてみました。
古酒の味わい
※果実酒は原則禁止ですが、消費者が販売目的でなく自分で飲むために酒類(アルコール分20度以上のもので、かつ、酒税が課税済みのものに限る)に次の物品以外のものを混和する場合には、例外的に製造行為にはなりません。
1.米、麦、あわ、とうもろこし、こうりゃん、きび、ひえ、もしくはでんぷんまたはこれらのこうじ
2.ぶどう(やまぶどうを含む)
3.アミノ酸若しくはその塩類、ビタミン類、核酸分解物若しくはその塩類、有機酸若しくはその塩類、無機塩類、色素、香料又は酒類のかす
福田恭子/フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国で取材。