味噌で食育シリーズに、ついにおじやが登場です。
離乳食初期に10倍粥から始めた赤ちゃんも、1歳頃には軟飯が食べられるようになります。日ごろは軟飯を食べていても、食欲が落ちている時や体調不良の時など、胃腸に優しいお粥に戻したいこともありますよね。しかし子どもは軟飯の美味しさを一度覚えてしまうと、なかなかお粥に戻れません。そこでおすすめなのが、「おじや」です。
色々な具材を入れて煮込むおじやにすれば一度に幅広い栄養を摂れ、味もついているので子どもたちの食も進みます。しかも、みそで味付けをすれば腸内環境を整え、消化吸収を助ける働きがあるので、弱った胃腸にピッタリです。
冬は免疫力が低下しやすく、体調を崩しやすい時期。ほっこりとした美味しさの「みそおじや」で体の中から温めて、免疫力をアップさせてあげましょう。
■適齢期:幼児期(1~2歳)
■塩分:0.1g(1食分)
【材料】(子ども2食分)
・鶏ひき肉:30g
・にんじん:15g
・いんげん:15g
・えのき:10g
・ごはん(軟飯):160g
・みそ(料亭の味 無添加減塩):6g
・水:カップ1杯
今回は鶏もものひき肉を使用
【作り方】
(1) にんじんはいちょう切り、いんげんは斜め切り、えのきは細かく切っておく。
子どもが食べやすい大きさに
(2)カップ1杯の水に鶏ひき肉をほぐし入れ、1を入れて火にかける。鶏肉はあらかじめ水でほぐしてから火にかけると、柔らかく仕上がる。
鶏の出汁が出て美味しさ倍増!
(3) 材料が柔らかくなるまで中火で煮込む。
あくが出るのですくい取る
(4) 材料が煮えたら、ご飯を入れ少し煮込む。
吹きこぼれないように注意
(5)ご飯や軟らかくなったら、みそで味を調えて出来上がり。
体調不良の子の栄養補給に!
出来上がり
【ワンポイントアドバイス】
■鶏ひき肉のコク、いんげんやにんじんの香り、キノコの旨味の効果で、減塩みそでも香り豊かに美味しくいただけます。1~2歳になると食品の幅も広がり、急激に味付けが大人のものに近づいてしまいがちです。しかし、腎臓機能はまだまだ未熟。減塩みそを上手に使って、薄味を心がけたいものです。
■みその酵素は熱に弱いので、最後に入れます。みそを入れたら煮立たせず、温める程度で火を止めましょう。
■鶏もものひき肉を使えばジューシーに。鶏むね肉を使えばサッパリと仕上がります。お子さんの好みや体調に合わせてひき肉を選んでください。
レシピ=小野友紀/武蔵野短期大学准教授。管理栄養士。乳幼児期の食をめぐる課題・食事援助のあり方などの研究を進めている。主な著書に『保育園の食事-離乳食から幼児食まで-』(芽ばえ社)など。