今、日本中がラグビーワールドカップで盛り上がっています。これまでラグビーを観戦したことがなかった人も、日本チームの活躍を目の当たりにして、にわかファン急増中です。
そんなラグビーの聖地のひとつ・埼玉県熊谷のほど近くに、編集部が密着取材を続けるてらやま農園があります。子供たちは3人とも高校ラグビーや、ラグビーのクラブチームの選手として活躍している“アスリート農家”の寺山家。ワールドカップで盛り上がる10月初めに取材に訪れると、稲刈りの真最中でした。寺山里美さんにお話を伺いました。
「この時期のアスリートレシピといえば、新米の糠で作るぬか漬けです。玄米を精米すると、生糠が大量に取れます。新鮮な生糠でぬか床を作って、植物性乳酸菌をたっぷり摂取するのです。インフルエンザの流行が始まるこの時期、腸まで届く植物性乳酸菌で免疫力を高め、風邪をひかない健康な体作りを心がけています」
さすが農家!山のような生糠が!
ラグビー一家のアスリートレシピといえば、肉ばかりのイメージでしたが、意外にもヘルシーなぬか漬けが10月のおすすめレシピでした。しかし、生糠からぬか漬けを作るのってハードルが高そうです。
「ぬか床って、そんなに難しくないんですよ。今回は、ご家庭にある密封できるポリ袋でお手軽に作る本格ぬか床をご紹介します。大きな樽だとそうもいきませんが、冷蔵庫の野菜室で保存できれば、ぬか床をキープするのもそう難しくありません。糠が熟成されて、最初のぬか漬けができるようになるまで1ヵ月程度かかりますから、今回は前編として、ぬか床の基本的な作り方を見ていきましょう」
ポリ袋ぬか床の作り方
【材料】(2~3人分)
・生糠:500g
・水:250ml
・塩:50g
・昆布:10g
・鰹節:大さじ2
・唐辛子(種を取り除いたもの):2個
・にんにく:1片
・捨て野菜:キャベツなど数枚
・密封できるポリ保存袋:大きめのもの1枚
【作り方】
1. /水を沸騰させ、塩を混ぜて溶かしてから冷ます。
糠:水:塩は10:5:1の割合
2./生糠を保存袋に入れ、1を少しずつ入れて混ぜる。
手で混ぜても、袋を揉んでもOK
3./2に隠し味で昆布、鰹節、唐辛子、にんにくをいれてよく混ぜる。
唐辛子の種を取るときは手袋着用
4./ぬか床の栄養となる菌を入れるため、適当な捨て野菜を入れて捨て漬けをし、冷蔵庫の野菜室に入れて1日置く。
捨て漬けの野菜は食べません
5./野菜を取り出し、野菜の汁はぬか床の中にしっかり絞り込む。ぬか床をよく混ぜてから、また新しい捨て野菜を入れて、今度は2日ほど置く。その次は1週間程度漬け込み、こうして捨て漬けを繰り返して、ぬか床がしんなりしてきたら基本のぬか床が完成。
「今回は、お手軽に始められるように量が少な目になっています。水分が多くなってきたら1、2の工程を行って、古いぬか床に足しながら水分量を調節しましょう。次回はいよいよ、自家製ぬか漬けにチャレンジです!」
ラグビーとぬか漬け。どちらも最初はルールや手順がよくわからず難しそうに思えます。しかし、やってみると意外に面白いもの。ラグビーワールドカップにちなんでぬか漬けデビューしてみませんか!?
(後編に続く)