てらやま農園のアスリートレシピ④ 補食にいちご大福

カテゴリー:レシピ 投稿日:2019.01.19

2018年の暮れ。編集部が訪ねると、てらやま農園では年末恒例の餅つきが行われていました。新年を迎えるに当たって鏡餅や雑煮、のし餅、のり餅を作るための、大切な年中行事です。餅つきの様子を見学させていただくと、途中でなにやら大量のいちごと、鍋一杯に煮たあんこが運ばれてきました。

ボウルいっぱいのいちご

 

こちらは鍋いっぱいのあんこ

 

アスリートは和菓子を愛す!
「我が家では最後に余ったお餅を使っていちご大福を作るんです」と、寺山家の母・里美さんが教えてくださいました。200kmもの距離を走るウルトラマラソンの走者である父・卓さんをはじめ、お子さんが3人ともラグビー選手の寺山家。体のコンディションを良好に保つには、甘いおやつは御法度に思えますが……。

 

寺山里美さん(以下、寺山):確かに甘いおやつは、基本的にスポーツには向きません。一般的におやつとして好まれるケーキやシュークリームなどの甘い洋菓子は、脂肪分が多くて太りやすいうえに、糖分が多すぎて一気に血糖値が上がってしまい、集中力を欠く原因となってしまいます。ですから我が家では、和菓子を食べるようにしています。

 

Q:和菓子だと大丈夫なのですか。

 

寺山:そうですね。和菓子は植物性原料が多いので、洋菓子に比べて低脂肪です。生クリームやカスタードクリーム、チョコレート等より、あんこの原料である小豆の方がずっと脂肪分が少ないから太りにくいのです。それに、あんこに含まれる糖質の量は洋菓子よりもずっと少ないので、この程度なら効率よくエネルギー源になります。

甘いものを食べるとホッとしてリラックスできますから、練習の合間や練習後の疲れたときに少し食べたくなりますよね。そんなときは洋菓子よりは和菓子を選ぶようにしています。

 

Q:いちご大福はどうして作るようになったのですか。

 

寺山:以前は、余ったお餅と余ったあんこで一般的な大福を作っていたようです。私がお嫁に来て、「せっかくだから、いちごも入れてみようと!」言ったのが始まりです。それ以来、てらやま農園では毎年いちご大福を作っています。今では、いちご大福目当てでお手伝いに来てくれるお友達もいるほどです。いちご大福を作る量も年々増えて、今年は80個ほど作りました。子どもたちも成長し、自分たちの食べたい分は自分たちで作れるようにもなりました。

主人や子どもたちが本格的に競技をやるようになってから気づきましたが、いちご大福は甘いものが食べたいときのアスリートスイーツにぴったりだということです。餅はご飯に比べて糖質が3割以上多く、マラソン等の持久力を要する競技に適しています。あんこも低脂肪ながら適度な糖分を含みますし、いちごは抵抗力を高めるビタミンCが豊富です。冬のこの時期、「太らず、持久力を高め、風邪の予防にもなる」という、アスリートにとって最強の補食と言えるのではないでしょうか。

 

いちご大福の作り方

【材料】(10個分)
・いちご:10粒
・こしあん:200g
・餅:300g(餅粉や白玉粉を水で練って加熱し、自家製の餅を作ってもよい)
・餅とり粉(片栗粉等):適宜

 

【作り方】
1./いちごのヘタを取って洗います。
2./親指と人差し指で搾り取るようにして、大福1個分のお餅をちぎります。

手に付かないように粉をまぶす

 

3./餅を円形に広げ、真ん中にいちごと同じくらいの量のあんこをのせます。

 

4./3の上にいちごをのせて、包みます。

包み終わりを下にして置く

 

「作りたてももちろん美味しいですが、私のおすすめは翌日のお餅が少し固くなったものをオーブンで焼いて食べる方法です。中のいちごがとろけて、とっても美味しいんですよ。ただ、いちごが熱いのでやけどにはお気をつけください。」と里美さん。

 

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この記事を書いた人

編集部
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