賢者が選ぶ非常食(1)ご飯【小泉武夫・賢者の非常食(66)】

カテゴリー:食情報 投稿日:2019.10.22

 いつ地震が来てもおかしくない日本列島。万一に備え役立つ非常食を確保しておきたいものです。

 これからお話しするのは、日本人にとって理想的な非常食の数々。水とこれら非常食があれば、他の食品なしに何日も自分や家族が、生き延びることができるだけでなく、体と心の健康を保つこともできます。日本人が長い歴史の中で育んできたこれら保存食を「賢者の非常食」と名付け、順にご紹介します。

 

 ご飯のレトルトパックが役に立つ

 米は日本人にもっとも適した主食といえます。なにしろ三〇〇〇年以上前から日本人は米を作り、食べ続けてきたのです。ご飯の主要栄養素である炭水化物は人間の脳にエネルギーを供給する大切な役目がありますから、大変な状況にあってもご飯を食べれば元気が出ます。また、ご飯は、見ただけで日本人の心をほっとさせてくれるのです。日本人にとって理想的な非常食を考えるときに、まずご飯が挙げられるのは当然のことでしょう。

 しかし問題はその持ち出し方です。かつては焼き米が旅人の携帯食として活用されていました。炊飯(すいはん)ができないような災害に見舞われた際には今でもこの方法は有効です。しかし現在ではそんなことをするまでもなく、炊いたご飯がパックで売られています。

 よく知られている炊(た)き上げご飯のレトルトパックをはじめ、全国にはいくつもこうした調理済みのご飯を販売している会社があります。レンジで温めるか熱湯で温めて食べますが、電気やお湯がなければ、冷えたご飯をそのまま食べても十分おいしいものです。

 

 水を注ぐだけの「アルファ化米」

 炊き上げご飯のパックは、常温保存で一年くらいはもちます。そこで、家族の人数分買っておいて、賞味期限が近づいたら食べてしまい、また購入しておきましょう。何回も入れ替えるということは、何年も震災がなかったということですから、それはそれで喜ばしいことです。

 炊き上げご飯のパックには、お粥(かゆ)もありますし、いろいろなバリエーションがあります。 一食であれば、家族二人で一パックを分けるくらいで十分な量です。今回の大震災では、東京に震度五強の揺れがきただけでコンビニから食品が消えました。このようなときにも、買い置きした炊き上げご飯のパックがあると大変重宝します。

 非常持ち出し袋の底に炊き上げご飯のパックを家族の人数分入れておくことは、災害対策の基本といえるでしょう。

 また、近年では「アルファ化米」という、米を炊いたあとに乾燥させた商品があり、水やお湯を注ぐだけで食べられるご飯も販売されています。軽量で持ち運びに適しているので、登山や海外旅行に携帯する人も多いようですが、こちらも米の非常食として用意しておくと便利です。

小泉武夫

 

 

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この記事を書いた人

編集部
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