青梅が出回る季節になりました。定番の梅酒や梅干に加えて、今年は青梅の果汁で作る「梅肉エキス」に挑戦してみませんか。梅肉エキスはクエン酸やリンゴ酸のかたまり。血流改善や疲労回復、食中毒予防などに効果があると言われています。青梅1kgでわずか20~25mlしかできない貴重品ですが、ほんの少し舐めるだけで体の芯からシャキッとします。
梅肉エキスの作り方
本来は青梅をおろし金ですって果汁をしぼりますが、今回はミキサーかフードプロセッサーを使って簡単に作ります。果汁をしぼった後の果肉は梅ジャムや梅醤油にするので、無駄になりません。煮詰める道具は梅の酸味が強いので、土鍋またはホーロー鍋、木べらまたはゴムべらを使ってください。
【材料】
・青梅
※必ず青梅を使用してください。梅が熟していると果肉がほぐれてしまい、しぼりにくくなります。
●道具として
・土鍋またはホーロー鍋
・木べらまたはゴムべら
・さらし(布巾程度の大きさ)
【作り方】
1./青梅を大きめのポリ袋に入れて、ビンやすりこぎなどで叩いて四つ割りぐらいにする。あまり叩きすぎると果汁が出てしまうので注意。
丈夫なポリ袋に入れる
2./まんべんなく叩いたら袋から出して種を取り除く。
果肉と種を分ける
3./果肉をフードプロセッサーかミキサーでできるだけ細かく粉砕する。
泡立っているが細かくなっている
4./さらしに握りこぶしぐらいの量の3を入れ、できるだけぎゅっと絞って果汁を出す。青梅は果肉がしっかりしているため、果汁は簡単にしぼれる。しぼった果肉は取っておく。
1kgの梅で350mlの果汁をゲット
5./土鍋またはホーロー鍋(なるべく底が広いものが効率的)に4の果汁を入れ、弱火にかけて煮詰めはじめる。途中アクが出てくるので、丁寧にすくう。とろみが出始めると焦げやすくなるので、へらでまんべんなくかき混ぜる。
アクが出てくるのですくう
15分経過。少し煮詰まってきた
6./30分ぐらい経つと黒っぽくなり、とろっとする。へらで鍋底をなで、へらの跡が残る程度までとろみがついたら火を止めて、ガラス容器(金属のフタは厳禁)などに移して出来上がり。あまり煮詰めすぎると固くなってしまうので注意。常温で1年以上は保存できる。
へらの跡がくっきり
梅肉エキスは梅の成分が凝縮されて猛烈に酸っぱいので、ほんの少し舐めるだけでも目が覚めるほどです。梅肉エキスに蜂蜜と炭酸を入れてドリンクにすると、とても爽やかな飲み物になります。
果汁をしぼった後の果肉で梅ジャムや梅醤油が作れます。梅ジャムは、生梅そのままを使ったものより酸味がまろやかで、食べやすいジャムになります。梅醤油は白身魚の刺身につけていただくと美味です。
しぼりかす梅ジャムの作り方
1./土鍋やホーロー鍋にしぼりかす果肉の重さに対して同量の水を入れて中火にかける。アクが出てくるのですくいながら煮る。
2./アクが出なくなってきたら果肉の重さに対して砂糖1/2程度(甘さはお好みで)を入れ、とろみがつくまで煮込んで出来上がり。
透明感のある爽やかな色
しぼりかす梅醤油は、しぼりかすをそのまま醤油に入れて1週間程度置いて出来上がりです。
ジャムと醤油、どちらも美味
(文責・編集部)