京都の高級料亭の味といわれる「ちりめん山椒」。鍋ひとつで、簡単に作れます。山椒の実だけでなく、葉も使いましょう。山椒の味はそのままに、ピリピリした刺激が薄らいで、爽やかな味になります。
山椒の成分を酒に煮出し、そこにちりめんを入れて水分をとばし、最後に少量の醤油で香りづけします。
水は使いません。酒が食材を柔らかくし、旨味と風味を加えてくれるからです。山椒の葉は固くても大丈夫。手に入らない場合は、実の分量を増やしてください。
山椒に含まれるサンショオールという成分は、大脳を刺激して内臓器官の働きを促す働きがあります。また、基礎代謝を高めるので、体を温めて冷え性改善にも効くといわれています。
食欲のない時でもこの「ちりめん山椒」があれば、という方も多く、冷凍しておけば、ご飯のお供にも、ぶぶ漬けの具にも重宝しますよ。
ちりめん山椒の作り方
【材料】
・山椒の葉:20g
・山椒の実:5g(葉が手に入らない場合は、実を10gにする)
・ちりめんじゃこ:200g
・酒:100ml
・醤油:20ml
【作り方】
1./山椒の葉や実を、茎から離しておく。
緑美しい葉と実
2./山椒の葉と実をザルに入れて、流水で洗う。水はサッときった程度にして、鍋に入れる。
3./酒を入れ、弱火にかける。水分がなくならないよう、弱火でかき混ぜながら火を通す。
酒の量は、ひたひたくらい
4./葉がしんなりして、酒に山椒の香りがうつったら、ちりめんじゃこを投入。かき混ぜながら水分を飛ばす。
焦げつかせないように
5./醤油をまわし入れて、軽く混ぜ合わせる。
ピリピリしすぎない美味しさ
福田恭子/フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国で取材。