春の食材が、野山から届いています。色、香り、野菜類に含まれる独特の苦みは春ならではの味覚。
凝った調理をしなくとも、さっと茹でて、素材そのものを味わいたいものです。
こんな時にはぜひ辛子酢味噌のタレを添えてみてください。
味噌は、白味噌です。赤味噌に比べて麹をたくさん使っているため、塩分が少なく甘口です。そこに酢と辛子を足すことで、味がピリッと引き締まります。見た目にも黄色の彩りで華やぎますよ。
今回は、春の食材代表として、海から「ホタルイカ」、畑から「菜の花」を選びました。
照りがでるまで混ぜるだけ
辛子酢味噌の作り方は、いたって簡単。材料のすべてを器に入れて、照りが出るまで混ぜるだけです。
辛子の辛み成分であるアリルイソチオシアネートは、唾液の分泌を促して胃を刺激し、食欲を増進させます。同時に、細胞の再生やエネルギーの代謝も促してくれます。
酢の主成分の酢酸は、脂肪の分解を促進します。内臓脂肪減少にも効果があるといわれます。
味噌の効能については、以下の関連記事をご覧ください。
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和食のチカラ “味噌で食育”!! 「なぜ味噌がよいのか?」
【材料】
・白味噌:40g
・砂糖:20g
・酢:30cc
・辛子:適宜(少量、目安として約3g)
【作り方】
1.白味噌、砂糖、酢を器に入れて、照りが出るまで、よく混ぜる。
2./辛子を爪楊枝の先に取って、お好みの辛さになるまで、味を見ながら少しずつ足す。
辛子は入れ過ぎないように
●ホタルイカと菜の花の辛子酢味噌和え
ホタルイカは、丸ごと口に含むとプチッと皮がはじけてコリコリの食感。続いてイカの旨味が口中に広がってきます。ビタミンAやビタミンEのほか、肝機能を高めるタウリンを豊富に含んでいます。なお富山県滑川市海域は「ホタルイカ群遊海面」として天然記念物に指定されています。
菜の花には、βカロテンやビタミンB1・B2、ビタミンC、鉄などがバランスよく含まれています。
【材料】
・ホタルイカ:1パック(約150g)
・菜の花(ワケギなどに代用可):適宜
【作り方】
1./ホタルイカの目、口、軟骨を取り除く。
白い物が目。取り除く
2./熱湯にホタルイカを入れ、2~3分、表面の色が赤っぽくなるまでゆでる。ザルにあげて冷ます。
3./菜の花を5㎝ほどに切りそろえて、茎の方からゆでる。しんなりしたら冷水に漬けて冷まし、水分をしぼっておく。
春野菜の代表、菜の花
4./2のホタルイカと3の菜の花を器に置き、辛子酢味噌をかける。
福田恭子/フリーランス・ライター。京都市生まれ。ドイツ・テュービンゲン大学で学ぶ。文化を専門として茶道家元や京都の老舗料理店の広報誌編集長を務め、国内各地や世界50カ国で取材。