異なる味噌を合わせる「合わせ味噌」でよりおいしく!
味噌を使うときは、1種類ではなく2種類以上の味噌を合わせて使うとおいしくなる、といわれます。いわゆる「合わせ味噌」です。
味噌を1種類だけ常備している、という人もいるかもしれません。その場合、いつも同じ味の味噌汁になってしまいます。また、その味噌の味が好みでなかったりすると、だんだん味噌を使わなくなる、なんてことも起こりがち。
味噌汁を楽しむには、2種類以上の味噌を常備することをおすすめします。
おいしさが倍増する合わせかたを知っておこう
味噌を合わせるとき、いくつかのコツがあります。原則は、特徴が違うものを合わせること。違う味や風味の味噌を合わせると、それぞれの味がまろやかになり、風味が豊かになるのです。そのため、よりおいしく、旨みが強くなるといわれています。
また、味噌を合わせるときは、いつも同じ種類を同じ比率で合わせるのではなく、具やその日の気分、体調などによって変えるのがポイント。
具の野菜がさっぱり味だから、白味噌でまろやかにしつつ辛口の赤味噌でインパクトをつけよう、あさりを使うから八丁味噌をメインにしつつ麦味噌を少し入れて甘みをプラス、などといった具合。また、疲れた日は、麹をたっぷり使った信州味噌や白味噌でほっこりしよう、という味噌の選び方もあります。
味噌を合わせる習慣がつくと、いつもの味噌汁がちょっとだけ贅沢になり、味噌汁を作るのがグンと楽しくなります。また、味噌をそれぞれ別の容器で保管しておくと、使うのがメンドウになりがちなので、合わせやすくする工夫も紹介します。
<味噌を合わせるときのポイント>
■ポイント(1)麹の種類が違うものを合わせる
米味噌(右下)、麦味噌(左下)、豆味噌(上)など、麹の種類が異なるものを2種類以上合わせる。
■ポイント(2)色が違うものを合わせる
濃い色の味噌(左・辛口濃口赤味噌)×淡い色の味噌(白味噌)など、違う色のものを合わせる。
■ポイント(3)産地が遠いものを合わせる
仙台味噌(右)と九州味噌(左)など、産地が離れているものを合わせる。
<ひとつの容器に複数の味噌を入れて冷蔵庫に常備>
味噌を何種類か常備していても、それぞれ別の容器で保存していると、味噌を合わせるのがメンドウになりがちです。そこでおすすめなのが、いろいろな味噌をひとつの容器にまとめておくこと。これなら、その日の気分や具によって、すぐに合わせ味噌が作れます。おたまでちょいちょいっと合わせるだけ。そして、なくなった味噌があれば、この容器に足しておけばOK。
買ってきたり、自家製したけど味がイマイチ、という味噌も、合わせ味噌として使うのがおすすめです。合わせることで、不思議とおいしくなるのです。
いろいろな味噌はひとつの容器に入れて冷蔵に常備
おたまで味噌を合わせるだけですぐに使える!
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撮影:信長江美
文・レシピ:オザワエイコ
手作り調味料研究家。編集者。自家製調味料の仕込み教室「かもしラボ」主宰。著書に『だからつくる調味料』(ブロンズ新社)がある。