【小泉武夫が通う店】天然とらふぐが堪能できる名店「きくひろ」(東京都北区)

カテゴリー:食情報 投稿日:2017.01.24

小泉センセイがこよなく愛するふぐの名店「きくひろ」は、JR埼京線の板橋駅(東口)から歩いて2分ほどのところにある(池袋から電車で4分)。駅前ロータリーのそばに幕末の新選組局長・近藤勇終焉の地の石碑があり、訪れる人も少なくない名所。この石碑を右に見て旧中山道を越した細い路地の正面に「きくひろ」の暖簾が目に入ってくる。

「きくひろ」の正面

 

【ふぐの名店5つの贔屓ポイント】

1. 天然ものとらふぐ

「ふぐと毛ガニを食べる時には必ず行く。ふぐはひれ酒、ふぐ刺し(てっさ)、空揚げ、てっちり(鍋)、雑炊など一通りのコースを大満足で食べることができる。ふぐ刺しは、はじめにコリコリシコシコとした歯ごたえを愉しみ、そのうち上品な旨味と優雅なコクがチュルチュルと湧き出てくる。ふぐ刺しの醍醐味というほかない」

ふぐ刺し(てっさ)

 

2.  骨ごとぶつ切り

「ふつう鍋は主に骨だけのあらの部分を使う店が多いが、きくひろは、全身を骨ごとぶつ切りにした状態でどんと豪快に盛られて出る。私の好みはレア。時には生でかぶりつくようにしていただいている。それもそのはずで、ふぐの本場下関から天然もののふぐを直接仕入れているのだ」

豪快に骨ごとぶつ切り

 

3. 自家製ポン酢

「きくひろのふぐがおいしい理由にポン酢がある。愛媛の橙酢に醤油、だしなどを加えて熟成させる。じっくり寝かされたポン酢は『若さ』が抜けて味にまろみを帯びてくる。『酒一升よりも高い』というポン酢にもみじおろしをからめればまさに絶品の味わいといってよい」

 

4. ムサボリッチカニスキー

「実は主人の梅澤佑典さんはふぐだけでなく、毛ガニの目利きでもあり、ずしりと重くてミソをたっぷり抱いたやつを上手に解(ほど)いて供してくれる。私は『発酵仮面』、『味覚人飛行物体』などと呼ばれたりしているが、『ムサボリッチカニスキー』と自称するぐらいの無類のカニ好きでもある。ふぐとカニが揃っている店はやはり格別である」

 

5. 30年間変わらず

「ふぐといえば高級料理の代名詞になっている。下関直送の天然ものとなればなおさらだ。気になる料金だが、これがきわめて良心的な支払いで済んでしまうからこたえられない。それこそあちこちで食べてきた上で30年間変わらず通っているのが何よりの証拠というものだ」

店主の梅澤さん(左端)

 

ふぐの旬は「秋の彼岸から春の彼岸まで」といわれていて、なかでも冬が最も旬となる季節。ふぐには体に活力を与えてくれる良質のアミノ酸やゼラチンやコラーゲンも多く含まれていて機能性も高い食べ物。「きくひろ」では1年中天然とらふぐが堪能できる。

 

【きくひろ】

とらふぐセット(2人前1万6200円)

住所:東京都北区滝野川6-84-10

TEL:03-3916-5460

営業時間:17:30~22:00

定休日:月曜(4月~10月)、無休(11月~3月)、※12月31日〜1月4日は休み

HP:http://www.kikuhiro.net/index.html

 

  •                    

\  この記事をSNSでシェアしよう!  /

この記事が気に入ったら
「いいね!」しよう!
小泉武夫 食マガジンの最新情報を毎日お届け

この記事を書いた人

編集部
「丸ごと小泉武夫 食 マガジン」は「食」に特化した情報サイトです。 発酵食を中心とした情報を発信していきます。

あわせて読みたい