国産バラのジャム、愛知・西尾市の組合が開発

カテゴリー:ニュース 投稿日:2016.08.09

バラの鮮やかな色とさわやかな香りを楽しめるジャムを愛知県の農事組合法人が開発し、発売しました。新鮮な朝摘みの花をたっぷりと使い、パンやスコーンにつけたり、お菓子の材料に使ったり、お湯を注いでローズティーとしても味わうことができるそうです。バラの花びらを粉状にしたパウダーも近く発売される予定です。

バラのジャム「ヴァグレット」を開発・発売したのは、愛知県西尾市と碧南市のバラ農家9戸でつくる農事組合法人「レインボー」です。現在、50種ほどの品種のバラを栽培しています。

バラの消費が減少傾向にあることや、2011年の東日本大震災後の切り花の消費の落ち込みを受けて、花を見るだけではなく、香りや食感を楽しんでもらうことはできないかと、2年ほど前に新たな収入源として加工品の開発に踏み切りました。100種類ほどのバラでジャムを試作しましたが、熱を加えると花の色や香りが失われてしまい、商品化は難航したそうです。

色々と試す中、岐阜県の河本バラ園の育種家・河本純子さんが改良した「ヴァグレット」という品種が、加熱しても花の色や香りが保たれることが分かりました。長野県松本市の道の駅「今井恵みの里」に加工を依頼し、ジャムやシロップの商品化に成功しました。

食の安全に配慮した低農薬栽培で丁寧に育てたヴァグレットの花を朝摘みしたものを出荷し、香料や着色料は一切使わないで手作業で加工しているそうです。肉厚の花びらがしっかりと残っており、ティーカップに一さじ入れてお湯を注ぐと、花が優雅に広がり、上品な香りが立ちのぼる「ローズティー」が楽しめるそうです。ポリフェノールも豊富で、ヨーグルトなどに混ぜて食べるのもおすすめとか。

ヴァグレットの花びらをフリーズドライにし、ケーキやカクテルの材料にも使えるパウダータイプの製品も開発し、近く発売予定です。企画・開発にあたった若山アキ子さんは「少々高価ですが、すべて安心・安全な純国産です。食生活のさまざまな場面で使ってもらえる商品だと思います」と話しています。ジャムは50g・1300円、コンフィチュール45g・1100円など(いずれも税抜き)。パウダーは20g・2100円(同)を予定しています。

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ジャム

 

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パウダータイプ

 

問い合わせは、農事組合法人レインボー(0563-53-0771)へ。

※商品紹介のウェブサイト:http://hosoikerose.jimdo.com/vaguelette/

 

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編集部
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