ギネスブックで世界一と認定された大分県臼杵市の巨大な木樽で、3年かけてじっくりと熟成された濃い口醤油が出来上がり、全国で売り出されます。
巨大木樽は同市のフンドーキン醤油が造ったもので、高さ、直径ともに9mで重さは45t。容量は540klで1リットル換算で54万本の醤油をつくることができるそうです。2002年に建造され、醸造用の木樽としては世界一の大きさとギネスブックに認定されました。
この樽で醸造された醤油の初出荷は2007年で、今回が3度目の出荷となります。現在の技術では、ステンレス製のタンクでもろみを醸造し、半年程度で出荷することが可能ですが、この樽では醤油づくりの原点に帰り、3年間じっくりと本来の技法で手間ひまをかけて天然醸造させたそうです。
木製の樽は酵母菌などの有用微生物がすみやすいうえ、大きな樽とすることで夏の暑さや冬の寒さといった外気温の影響をうけにくく、ほぼ一定の温度が保たれることから、微生物が活動しやすい環境となります。このため、味もより深みを増すことができるといいます。
原材料には国産丸大豆、国産小麦、天日塩のみを使用。同社の担当者は「まろやかで味わい深く、すっきりとした味に仕上がりました。添加物も一切使っていないので、和食のおいしさを引き出せる醤油です」と話しています。
「世界一木樽醤油」は16日から全国の主な百貨店で販売されます。1本280mlが1080円(税込み)。木樽をイメージした特製ケース入りは1296円(同)。
問い合わせはフンドーキン醤油(0972-63-2111)。ウェブサイトは、http://www.fundokin.co.jp/