食料生産の「ヴァーチャル・ウォーター」って何?

カテゴリー:食情報 投稿日:2016.06.10

「ヴァーチャル・ウォーター」をご存知ですか? コンピュータ・ゲームなどではありません。「仮想水」ともいい、農産物・畜産物の生産に要する水量のことです。

たとえば、次の農畜産物1kgを生産するのに必要な仮想水は、小麦=2.0t、トウモロコシ=1.9t、大豆=2.5t、牛肉=20.6t、豚肉=5.9t、鶏肉=4.5t、卵=3.2tと試算されています。牛肉はウシの生育期間が長いため大量の水を必要とし、牛丼1杯(牛肉100g)には風呂桶10杯分(2t)の水が使われているのです。

日本の食料自給率はカロリーベースで39%(2014年)ですから、61%を輸入に頼っています。仮想水に換算すると、数百億〜千数百億tを輸入していることになります。ちなみに、日本の水使用量(生活用水・工業用水・農業用水の合計)は年間約800億tですから、仮想水の輸入はそれに匹敵します。

食料生産は大量の水を必要とし、食料を輸入することは膨大な仮想水を輸入していることを覚えておきたいものですね。

 

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編集部
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