
NASA(アメリカ航空宇宙局)の発表によると今年の夏は史上最強の暑さになると予測しています。暑い夏といえばやはりかき氷が欠かせません。今年おさえておきたいのは「かき氷専用醤油」。醤油とかき氷の組み合わせに注目です!(ちなみに6月1日は氷の日)
かき氷専用? 醤油味?? と疑問符だらけですが、これまでのシロップのように氷にかけて使います。しかし醤油、しかも老舗の醤油屋さんが、真面目に作ったかき氷のための専用醤油なのです!
九州ならではの醤油
かき氷専用醤油を製造しているのは、大正2年創業の九州の醤油製造元・ごとう醤油(福岡県)。日本で豊かに育まれてきた醤油文化のなかで「今までにないものを作りたい」と考えたことが開発のきっかけだと言います。
「甘みが強い九州の醤油の特徴を生かそうと思いました。こちらでは刺身や煮物などに使うごく普通の醤油が、関東圏の人たちは『お餅につけるぐらい甘い』と驚かれることが多かった。そんなに甘いなら、スイーツに使えないかと考えたのです」(ごとう醤油 代表取締役五嶋隆二さん)
ベースにしたのはコクと香りの強い丸大豆醤油と特製の鹿児島奄美の黒砂糖。そして開発に欠かせなかったのが、百年間培われてきた醤油醸造のノウハウです。
「人間の味覚は5℃以下になると甘みを感じにくくなるということで、原液を舐(な)めたときと、かき氷にかけて食べるときでは、味覚の感じ方が違います。冷たいかき氷にかけても香りがしっかり立ち、甘みも感じられる味にするため、醤油職人がテイスティングを重ね、試行錯誤を繰り返しました」(五嶋さん)
昨年7月31日発売後「かき氷専用醤油」の評判は上々で、通販サイトの部門別ランキングで1位になったほどです。
ソフトクリームやヨーグルトにも合う
醤油の香りと甘味
かき氷専用醤油を舐めてみると、一般的な醤油に比べてトロミがあり、上品な甘みのあとに醤油特有の香りとコクが感じられます。はじめて食べるのに、どこか懐かしさを感じる味。そして、驚いたのはフランスパンにつけて食べたとき。強い食感と微かな酸味のあるフランスパンによくマッチしました。
「はじめて食べる人のなかにはおそるおそる口にする人もいますが、「『想像したよりもおいしい』と言ってもらっています。かき氷だけでなく、ソフトクリームやヨーグルトにもよく合い、きしめんにきな粉とともにかけるのもお薦めです。醤油独特の風味が生きているので、甘くてもクドくならないんです」(五嶋さん)
ベーグルのクリームチーズサンドに使っているパン屋さんもあるといいます。ちなみに、五嶋さんのお気に入りはバタートーストの「かき氷専用醤油」がけ。かき氷専用醤油で新たなスイーツの楽しみ方を探してみてはいかがでしょうか。
「老舗醤油醸造元がマジメに作った かき氷専用醤油」
150ml:580円(税込)
写真提供・取材協力/ごとう醤油(http://goto-shoyu.com/site/corp2/index.html)