北海道新幹線の開業で誕生した第3セクター「道南いさりび鉄道」が、函館山や函館湾、津軽海峡を望む景色を眺めながら北海道の味覚が楽しめる観光列車「ながまれ海峡号」を運行します。新幹線で道南を訪れる人々に、地元のおもてなしを楽しんでもらうのが狙いだそうです。
「道南いさりび鉄道」は五稜郭-木古内間の37.8kmを結びます。「ながまれ」とは、「ゆっくりしていって」「のんびりして」という意味の地元の方言。JR北海道から譲り受けたキハ40型の気動車2両を改装した「ながまれ号」は、内装に地元特産の道南杉を使い、ボックス席とロングシートの構成で、普段は地元の通勤・通学の足として運行されます。週末に団体観光向けに、食事が楽しめるテーブルなどを配した特別仕様の「ながまれ海峡号」として特別運行することにしています。
企画した日本旅行によると、往路では、函館市のスイーツの有名店の「プティ・メルヴィーユ」が海鮮丼に似せてつくった「スイーツ丼」といれたてのコーヒーが楽しめ、帰路では、奥田政行シェフによる地元の旬の食材を使ったイタリアンテイストの料理や、途中の茂辺地駅では、旬の海産物や農産物を使ったバーベキュー「いさりび焼き」が振舞われるそうです。地元の銘酒「みそぎの舞」や函館ワイン、地ビールなどの車内販売もあります。
スイーツ丼
日本旅行の担当者は「いさりび鉄道や地元の方々と協力して準備を進めてきました。北海道唯一の食のおもてなしのある観光列車で、新幹線からは見ることのできない道南の雄大な風景と味覚、地元の人々とのふれあいを楽しんでいただければ」と話しています。
「ながまれ海峡号」は一日一往復で、16時に函館を出発し、木古内で折り返す計4時間10分の旅程。5月28日、6月11日と25日、7月23日、8月6日と20日(いずれも土曜日)に運行予定です。9月以降の予定は6月中旬に発表されます。1人から予約できるロングシート席と2人以上のボックス席で、料金は8,300円から。募集人員は1列車につき最大で50名(最少催行人員2名)。全国の日本旅行の支店、インターネット
などで販売されます。