ここ数年のブームが定着し、さらに人気が広がっている「塩麹」。塩麹は、米麹と塩、水から作られる万能調味料だ。麹の持つ力は、あらゆる料理をおいしくするだけでなく、腸内環境を整えたり、代謝をアップしたりといいことづくめ。すでに食べた方も多いのではないだろうか。
そんな塩麹に、さらに栄養価と旨味をプラスした発酵フードが「トマト麹」。ヨーロッパでは昔から「トマトが赤くなると医者が青くなる」という諺があるほど、その薬効が信じられてきたトマト。私たちの身体をサビさせて老化を進める原因となる活性酸素を除去するといわれるリコピンや、血管を丈夫にする働きがあるとされるフラボノイド、美肌を保つコラーゲンの生成を助けるビタミンCなどを豊富に含むパワフルな野菜だ。そんなトマトを麹と一緒に発酵させて作る「トマト麹」は、塩麹にも増して栄養価は抜群というわけだ。塩麹の上をいくコクと甘味のある味わいの「トマト麹」を手作りしてみよう。
作り方はとても簡単。米麹、塩、トマトジュースの3つの材料を下記の要領で混ぜるだけで完成する。
【材料】※作りやすい分量の目安
・米麹:200g
・塩:70g
・トマトジュース(無塩):250ml
【作り方】
米麹に塩とトマトジュースを加え、混ぜ合わせて保存容器に入れる。常温で1日置いた後、冷蔵庫で1週間寝かせてできあがり。途中、1日に1回のペースで容器の中を清潔なスプーンでかき混ぜる。
さらにおいしく仕上げるコツは、市販のトマトジュースの代わりにミニトマトを使うこと。洗ったミニトマトを1パック分、そのままミキサーにかけて、自家製のトマトジュースにしたものを使えばフレッシュな甘味たっぷりの「トマト麹」になるのでおすすめだ。
食べ方もいろいろ。お手軽なのは、ドレッシングがわりにそのままトッピングして食べるという方法。ひと口大に切ったモッツァレラチーズとバジリコの葉に「トマト麹」をたっぷりかけてオリーブオイルを垂らせば、極上のカプレーゼとなる。
そのほか、いつものトマトソースに加えることでも味に深みが出て本格的な料理に仕上がる。余った野菜を漬け置いて、トマト風味の漬け物にしてもいい。和洋を問わず使えて料理のバリエーションが広がる、見た目にも色どりが楽しい発酵フードをぜひ作ってみましょう。