全国の日本酒の蔵元が新酒の出来栄えを競う全国新酒鑑評会の結果が発表されました。都道府県別の金賞受賞数で、18点が選ばれた福島が4年連続で1位となりました。山形(17点)が2位、宮城(15点)が5位、秋田(14点)が6位となるなど東北勢の健闘ぶりが目立ちました。
鑑評会は独立行政法人酒類総合研究所(広島県東広島市)と日本酒造組合中央会の共催で、今年で104回目。酒造技術や品質の向上が目的で、全国規模の清酒の鑑評会としては唯一のものだそうです。
昨年7月以降に造られた吟醸酒の原酒が対象で、沖縄と鹿児島を除く45都道府県から854点が出品されました。同研究所の研究員や国税庁の鑑定企画官、酒造会社の社員ら20人ほどが利き酒をして審査。優秀と認められた入賞酒に413点、そのうち特に優秀と認められた金賞に227点が選ばれました。
東北勢以外では、兵庫(17点)が山形と同数の2位、新潟(16点)が4位でした。
福島県酒造組合の新城猪之吉会長(65)=末廣酒造社長=は「米の出来や暖冬もあって厳しい状況だったが、若い造り手たちが台頭してきて切磋琢磨して盛り上がったのが好結果につながった。風評被害も続いているが、愛好家の方々に福島の日本酒の良さをもっと知ってもらえるよう更に努力を重ねていきたい」と話しています。
審査結果は、酒類総合研究所のウェブサイト(http://www.nrib.go.jp/kan/h27by/h27bymoku_top.htm)で公表されています。