福島産の桃、タイヘ輸出!! シンガポール、マレーシアなどへも

カテゴリー:ニュース 投稿日:2016.08.02

一時は輸出ゼロに

今季の福島産の桃の海外への輸出が始まりました。第1便として、タイに向けて福島市と伊達市産の桃1.4tの出発式がこのほど行われました。東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で減った輸出を回復させようと、鮮度を保つことのできる特殊なコンテナでの船便でコスト削減を図り、航空便と合わせて震災前を大きく上回る40〜50tの輸出を目指します。

今回、タイに向けて出発したのは、福島市と伊達市産の「暁星(ぎょうせい)」という品種です。窒素を注入することで鮮度を保つ「空気調整(CA)コンテナ」を使い、船便で12日間かけてタイへ輸送します。航空便に比べて輸送コストは10分の1程度になるそうです。8月6日から、バンコク市内の日系デパートやスーパー約40店舗に並び、1個400円ほどで販売される予定です。

福島県によると、福島産の桃の輸出量は震災前の2010年度は28.8tでしたが、11年度はゼロに。その後、生産農家を中心とした地道な取り組みで昨年度は10.5tまで回復しました。大口輸出先だった台湾と香港では、現在も輸入停止が続いています。

 

美味しさと安全性をアピール

日本の果物のファンが多いタイやシンガポール、マレーシアなど東南アジアの国々に輸出することで、風評を払拭し、福島産の桃の美味しさと安全性を広く知ってもらう狙いがあります。タイへの輸出は、昨年度の16倍となる20t以上を計画しています。

福島県県産品振興戦略課の担当者は「今年の桃は糖度も高く、よい出来栄えと聞いています。県産品を受け入れていただいている東南アジアの国々で、福島の桃を美味しく味わっていただくことで、周りの国にも、日本の方々にも美味しさと安全性を知ってもらえたらと思います。生産農家の方々にとっても大きな励みとなります」と話しています。

 

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編集部
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