朝食を食べていますか?
2015年に厚生労働省が発表したデータによると、成人男性の14.3%、成人女性の10.5%が朝食を食べないそうです。大人であれば、「ダイエット目的」や「朝、食べる時間がないから」「コーヒーだけで十分」「お腹が空かない」など、さまざまな理由が挙げられます。しかし、「朝食を食べない」ことが体と心の発達途上にある子どもとなったらどうでしょうか。
朝食を食べない子どもたち
厚生労働省では、毎年小中学生を対象に「全国学力・学習状況調査」を行っています。その中に朝食と学力の関係の調査があり、その結果は内閣府「食育白書」で細かく分析されています。
最新版の平成27年版食育白書によると、朝食を食べないことがある子どもの割合は小学生で11.8%、中学生では16.1%もありました。成人とほとんど変わらない結果です。育ち盛りの子どもたちが朝食を抜いて、本当に大丈夫なのでしょうか?この調査では朝食とテストの点数の関連も調べています。その結果を見てみましょう。
子どもの朝食と学力の関係
結果は一目瞭然です。やはり朝食をしっかり食べている子ほど、学力が高いことがわかりました。
「そうは言っても、うちの子は全然朝食を食べてくれないの」という子どもは、生活リズムが乱れているのではないでしょうか。夜遅くまで起きていると、当然のことですが朝は眠くてなかなか起きられません。そんな状態では食欲もわかず、朝食をきちんと食べることができないという悪循環に陥ってしまいます。
これを打破するためには、「早起き」がポイントです。夜更かしの子に「早く寝なさい」と言っても、生活リズムが崩れているので眠くありません。そんなときは、どんなに前日夜遅くまで起きていても、朝早く起こすことから始めましょう。子どもを朝早く起こすと寝不足のまま一日活動して疲れますから、夜も早く眠くなるものです。そうやって根気強く早起きを徹底することで、生活リズムを整えていきます。早起きに体が慣れてくれば朝食の時間に頭も体もしっかり目覚めるようになりますから、きちんと朝ごはんを食べられるようにもなるはずです。
大人と違って、子どもはまだ発達の途中段階にあります。毎日しっかり朝食を食べさせて、勉強に集中できる土台をつくってあげたいものです。
※子どもの「早起き」は家族が「早起き」になる必要があります。家族みんなの協力で“賢い生活”を手に入れましょう!