
れんこんをすりおろし、出汁になじませて仕立てるすり流しは、れんこんの香りとほのかな甘み、滋味深い旨みを味わっていただける一品です。口当たりはなめらかで、れんこん特有のとろみは、体の内側からほっと温まるような味わい。今回はそのすり流しに、トマトの爽やかな酸味と旨みを重ね合わせ、すり流しに軽やかな変化を添えました。出汁とれんこんが織りなす味わいに、加熱によって引き出されたトマトの旨みが調和し、温かい副菜兼汁物として満足感のある献立です。れんこんにトマトを合わせたすり流しのアレンジメニュー、温かな献立としてお楽しみください。
トマトのれんこんすり流しの作り方
【材料】
・れんこん:200g
・トマト(小さいめのもの):4個
・ベーコン(塊):100g
・出汁:600ml
・塩:小さじ1/2強
・淡口醤油:小さじ1/2強
・黒胡椒:適量
【作り方】
1./れんこんの皮をむき、すこし大きめのボウルにすりおろす。

後に汁も入るため大きめのボウルに
2./トマトを湯むきする。

湯むきしてトマトを一層味わい深く
3./ベーコンを6~7mmのさいのめに切る。

味に奥行きを出してくれるベーコン
4./鍋に出汁を入れ、ひと煮立ちさせ、先のベーコンを入れ弱火で数分煮たのち、塩と淡口醤油で調味し、火を止める。

ベーコンの旨みを、汁へと引き出す
5./先のれんこんをすりおろしたボウルに、汁の半分ほどをすこしずつ入れ、れんこんを汁でのばしたのち、れんこんと汁すべてを鍋に戻し入れる。
6./湯むきしたトマトを鍋に入れ、弱火で静かに12~13分ほど煮る。

トマトを崩さないようやさしく煮る
7./トマトと、れんこんのすり流しをたっぷりと器に盛り付け、仕上げに黒胡椒を散らして出来上がり。

トマトとすり流しを、絡めて食べる
れんこんのやわらかな香りと、やさしいとろみの舌ざわり。ひと口目の穏やかな味わいのあとに、トマトのほのかな酸味が重なり、軽やかな輪郭を感じます。さらにベーコンの旨みと塩気が加わることで、全体に奥行きが生まれ、滋味深さのなかに満足感のある仕上がりになります。
今回の一品には、すりおろすことでよりやさしいとろみと粘りを楽しめる加賀れんこんを用いています。甘みがあり、もちもちとした食感も魅力のれんこんです。もちろん、どのれんこんでも美味しくお作りいただけますが、おいしさの最盛期を迎える石川県の加賀れんこんを見かけた際には、ぜひ手に取ってみてください。
(文・写真◎奥田ここ)
国内外各地の市場を「師」とあおぎ、様々なスタイルでの和食及びイタリア家庭料理の料理教室を主宰。各種媒体・広告へのレシピ提供や食材産地の取材および食に関する企画・執筆、オーダーメイド仕様の出張料理など、国内外問わず活動中。素材の味を大切に無駄なく使い切る献立作りを心掛けている。
kokookuda (https://kokookuda.com/)
四六変形判(厚さ0.9×横13.4×縦19.6cm)
192頁
定価:本体2,000円+税
発行:株式会社IDP出版
ISBN978-4-905130-48-2
◎入手方法
全国の書店や「amazon」「楽天ブックス」などのインターネットサイトなどで販売しています。
